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AT&TのCEO、独禁当局の承認に自信

ワーナー買収で

【ニューヨーク=清水石珠実】米通信大手AT&Tは24日、22日に発表した米メディア大手のタイムワーナー買収に関して電話会見した。ランドール・スティーブンソン最高経営責任者(CEO)は「通信依存を減らして新しい成長分野を開拓できる」と買収の意義を説明。独禁当局の審査については「今回は典型的な垂直統合。過去に規制当局が反対した同業同士の水平統合ではない」と承認に自信を示した。

スティーブンソン氏は頭打ちの携帯電話事業に頼った事業モデルを見直し、携帯端末へのコンテンツ配信を成長の軸にする意向を示した。動画の携帯配信に伴い、広告収入の獲得も狙うという。

その決め手となるタイムワーナーは「娯楽からニュースまで幅広いコンテンツで世界をリードする立場にある」と指摘。ニュース専門局CNNやドラマ作りに定評のあるケーブルテレビ局「HBO」などコンテンツ制作での競争力を評価した。

交渉は8月にスティーブンソン氏とタイムワーナーのジェフ・ビューケスCEOが会い、メディアの将来について意見交換したことがきっかけだという。ケーブルテレビなどの有料テレビによるコンテンツ配信は時代遅れだとして「ソーシャルメディアを通じ、利用者が好きなシーンを共有できるなどの革新的な技術改革を進める」(スティーブンソン氏)という。

買収手続き完了後のタイムワーナーの経営について、会見に同席したビューケス氏は「CEO職にとどまる」と語った。

AT&Tは2017年末までの手続き完了を目指す。米上院司法委員会の反トラスト小委員会は11月にも公聴会を開く方針。同小委のマイク・リー委員長らは声明で「買収は独占禁止法上の重大な問題を提起する可能性があり、注意深く検証する」と述べた。同計画を巡っては民主、共和両党からも独禁法上の問題を懸念する声が出ている。

AT&Tは11年に米携帯電話4位(当時)のTモバイルUS買収を独禁当局に阻止された。携帯事業者同士の水平統合による市場占有率の高まりを問題視されたためだ。「異業種」であるタイムワーナーとの垂直統合ならこうした問題はクリアできる、というのがAT&Tの見立てだが、「権力の集中」といった論理で早くも懸念の声が出ており、独禁法審査の先行きは予断を許さない。

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