2018年10月22日(月)

NZ総選挙、与党辛勝 連立協議 TPP交渉に影響も

2017/9/23 23:11 (2017/9/24 0:17更新)
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【シドニー=高橋香織】ニュージーランド(NZ)で23日投開票された総選挙(一院制、定数120)はイングリッシュ首相(55)の率いる与党・国民党が58議席を獲得し、第1党を維持した。単独過半数は得られず、首相は9議席を獲得した第3党の「NZファースト」との連立協議に入る。同党は環太平洋経済連携協定(TPP)に反対しており、協議次第ではTPP交渉に影響を与える可能性もある。

支持者の前でスピーチするニュージーランドのイングリッシュ首相(23日)=ロイター

支持者の前でスピーチするニュージーランドのイングリッシュ首相(23日)=ロイター

国民党は連立を組んできた少数政党の1議席を加えても過半数に達しなかった。「強く安定した政権を速やかに国民に提供する責任がある」。首相は選挙結果の判明後にこう語ったうえで、NZファーストと「共通の土台を探すため協議する」とした。

一方、37歳の女性、ジャシンダ・アーダーン党首が率いる最大野党の労働党は、改選前の31議席から45議席に伸ばした。連立を探る緑の党の7議席と合わせて52議席。NZファーストと組めば、9年ぶりの政権交代を実現できるだけに連立に期待を寄せている。

NZ政局のキャスチングボートを握ったNZファースト。ウィンストン・ピータース党首(72)は23日夜「決断には時間がかかる」と述べ国民党と労働党のどちらと連立を組むのか態度を明示しなかった。両党とも連携した経験がある。NZファーストは自由貿易協定(FTA)や海外企業の投資に批判的。移民の大幅制限や高齢者福祉の拡充も要求。排外的な大衆迎合主義を掲げている。

米国の離脱後に11カ国で早期発効をめざす「TPP11」でNZはオーストラリアと並んで交渉を主導。NZファーストの連立政権入りが濃厚になり、選挙後の新政権は交渉姿勢を修正するのか。国民党は早期発効による乳製品の市場拡大を最優先とし、自由貿易を拡大する方針。一方、労働党は外国人の不動産購入の制限をTPP参加の条件とする。労働党とNZファーストが組めば、TPP交渉で大幅修正を求めてくる可能性がある。

 ▼ニュージーランドの総選挙 議会は一院制で、基本定数は120。小選挙区比例代表併用制で、有権者は選挙区の候補と支持政党を選ぶ仕組み。
 120議席は政党の得票率で比例配分されるが、小選挙区の獲得議席の方が配分数より多ければ、超過議席が認められ総議席が基本定数より多くなることもある。

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