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アジア投資銀総裁、日米に参加呼び掛け 「ドア開き続ける」

記者会見するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁=(左)(17日、韓国・済州島)

【済州島(韓国南部)=山田健一、北京=原田逸策】中国が主導して2016年1月に開業したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁は17日、年次総会を開いていた韓国南部の済州島で記者会見した。金総裁はAIIBへの参加を見送っている日本と米国について「我々はこれからもドアを開き続ける」と語り、加盟を歓迎する意向を改めて示した。

AIIBは17日に2度目の年次総会の議論を実質的に終えた。金総裁は記者会見で「加盟承認国は80カ国・地域まで増えた。AIIBの透明な運営と公正なガバナンス(統治)が信頼されている証しだ」と訴えた。日米に残るAIIBの運営やガバナンスの透明性への懸念を意識した発言だ。

AIIBは中国を最大の出資国としてロシア、インド、英国、ドイツなど57カ国で発足した。開業から1年半で加盟を承認された国・地域は4割増えた。欧州、アフリカ、南米などアジア以外にも参加を積極的に働きかけており、主要7カ国(G7)では米国と日本だけ加盟していない。

AIIBが日米に参加を促す理由は2つある。まず人材の確保だ。AIIBの職員は100人程度と日米が主導するアジア開発銀行(ADB)の約3千人と比べ少なく、融資案件の発掘も簡単ではない。開発金融に精通した人材は限られる。日米が加盟すれば、国際機関で勤務経験のある官僚など、人材確保のルートが幅広くなる。

信用力の補完も狙う。出資国の上位に世界経済1、3位の日米が加われば、国際機関としての信用力は増す。ただ日本では与党内からAIIB加盟論が出る半面、政府内に慎重論がなお残る。

金総裁は記者会見で、債券発行の前提となる格付けについて「年内に3つの格付け会社から取得する」との方針を示した。中国系の格付け会社とも協議しているという。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5月、中国の長期国債格付けを引き下げた。AIIBは中国が約3割を出資するだけに、高い格付けで資金調達コストを抑える戦略に影を落とす可能性がある。

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