アップル、自動運転の実験開始へ 米加州で認可取得
【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アップルが14日、米カリフォルニア州で自動運転実験の認可を得たことが分かった。数年前から自動運転技術の本格開発に入っていたが、公式に認めていなかった。自動運転技術の向上には公道での走行実績は不可欠。秘密主義のアップルもようやく公道実験に乗り出す見通しとなった。今後の提携関係もにらみ、アップルがどの自動車メーカーの車両を使うかも注目される。

アップルは独ダイムラーなどから技術者を引き抜き、2014年ごろから自動運転技術の開発を進めてきた。開発が停滞したため、昨年、元幹部のボブ・マンスフィールド氏を呼び戻し責任者としていた。さらにソフト開発促進のため、カナダのブラックベリーから、自動車向け基本ソフト(OS)開発部門トップのダン・ドッジ氏を引き抜いていた。
シリコンバレーの市街地では、すでに自動運転の実験車を路上で頻繁に見かける状態になってきた。ベンチャーや部品メーカーも含め、すでに30社が同州で認可を取得している。シミュレーションを活用したソフト開発も進んでいるが、例外的な状況への対応能力をつけるうえで公道実験は必須の要素となっている。公道の走行実績は米テスラが急激に距離を伸ばし、技術を向上させている。
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