2017年11月21日(火)

欧州勢のEVシフト鮮明 独自動車ショー開幕

2017/9/12 19:27
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 【フランクフルト=深尾幸生、白石透冴、横田祐介】ドイツでフランクフルト国際自動車ショーが12日、開幕した。欧州最大手、独フォルクスワーゲン(VW)は約300ある全車種に電気自動車(EV)かハイブリッド車(HV)のモデルをそろえることを表明した。ガソリン・ディーゼル車禁止の方針を打ち出す国が増えるなか、EVが主役になる時代の到来を印象づけた。

フランクフルトモーターショーで展示されたフォルクスワーゲンのコンセプトカー(12日)=小園雅之撮影

フランクフルトモーターショーでプレス公開されたBMWのブース(12日)=小園雅之撮影

 トヨタ自動車が出展したSUV「ランドクルーザー」の新型=12日、ドイツ・フランクフルト(共同)

 トヨタ自動車が公開したハイブリッド車の試作車「C―HRハイパワー」=12日、ドイツ・フランクフルト(共同)

プレス公開されたフランクフルトモーターショー(12日)=小園雅之撮影

フランクフルトモーターショーでプレス公開されたBMWの新型EV(12日)=小園雅之撮影

 何本もの電気ケーブルをつなぐパフォーマンスのあとに、舞台に音もなく現れたのは独ダイムラーの「EQA」。現在のメルセデス・ベンツブランドの入門車「Aクラス」に相当するEVだ。ディーター・ツェッチェ社長は「すべての車種で電動化モデルを選べるようにする」と強調した。

 傘下の小型車ブランド「スマート」では欧州と北米で全ての車種をEVに切り替えるほか、2018年には主力の中型車「Cクラス」に相当するEQCも発表する。

 独BMWは電動車専用シリーズで3車種目となる「iビジョンダイナミクス」を発表した。小型車「i3」とスポーツ車「i8」の中間に位置する中型クーペで、1回の充電で走れる距離は600キロメートルに達する。19年に発売する「ミニ」のEV版も公開し、EVの品ぞろえを25年までに12車種に広げる。

 排ガス不正で世界のEVシフトの引き金を引いたVWは、25年までに独アウディなどグループ全体で50車種以上のEVを投入する。これまで表明していた30車種から一気に増やした。HV化とともに、全ての車種の電動化を進める。30年までの開発などにかかる投資は200億ユーロ(約2兆6千億円)で、これとは別に電池の調達に500億ユーロ規模を費やす。

 日本勢ではホンダが量産型EV「アーバンEVコンセプト」を世界初公開した。欧州で販売している小型車「ジャズ(日本名フィット)」よりも小さく、都市部での移動に向く。八郷隆弘社長は「このモデルをベースにしたEVを19年に欧州で発売する」と語った。

 ホンダは今後、欧州で発売する全ての新型車にはEVやHVなど電動車モデルも用意する。30年までに世界販売の3分の2をEVやHVなどの電動車にする方針だ。

 各社がEV強化をアピールする背景には温暖化や大気汚染の防止へガソリン車やディーゼル車の規制強化を各国が考えていることがある。欧州各国だけでなく中国政府もガソリン車やディーゼル車の製造・販売を禁止する方針で導入時期の検討に入った。

 英調査会社IHSマークイットのラインハルト・ショールシュ氏は「EVに投資するかどうかではなく、どのように投資するかの段階に入っている」と話す。

 従来の自動車と同様に、いかに使いやすく魅力的なEVを安い価格で提供できるかの勝負になってきた。

 ただ日米欧大手への対抗が難しかった中国が自動車産業を育成しようとEVシフトに傾くのとは異なり、長くディーゼルを主力販売車種に据えていた欧州勢にとっては、急速なEVシフトは簡単ではない。これまで内燃機関に多額の投資をし、多くの関連資産を持つ。

 ダイムラーのツェッチェ社長は「一晩で1つの技術を禁止するのは、環境に対しても悪影響」と規制強化の流れをけん制した。VWのマティアス・ミュラー社長は「ガソリン・ディーゼル車からEVまですべてを手がける」と強調した。

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