2019年9月24日(火)

北朝鮮の資金断絶、米が欧米主要銀差し押さえ

2017/7/7 23:14
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【ニューヨーク=大塚節雄】北朝鮮の核・ミサイル開発資金の根絶をめざし、米政府がウォール街を舞台とする「欧米銀行ルート」にメスを入れ始めた。米検察当局は中国の石炭関連企業から米欧の主要銀行を経由して北朝鮮に渡る資金の流れを把握し、差し押さえに乗り出した。資金面で北朝鮮を兵糧攻めにし、中国にも対応を促す狙いがありそうだ。

米裁判所は5月に検察当局からの資金の差し押さえなどに関する令状の申請を許可し、6日に関連書類を公開した。北朝鮮が4日に「大陸間弾道ミサイル(ICBM)」を発射し、米国との関係が緊迫しているだけに、水面下の対応をあえて公表した可能性もある。

米メディアの報道を総合すると、米欧の主要8銀行は2009年以降、北朝鮮に関係の深い企業のために、少なくとも7億ドル(約800億円)を上回る資金取引に関わった。その一部が、北朝鮮の核・ミサイル開発計画に最終的に流れていた疑いがあるという。

8行はJPモルガン・チェースやドイツ銀行など、いずれも米欧を代表する。北朝鮮への資金経路が解明されるなかで、主要銀行の名前が浮上するのは異例といえる。

各行が取引したのは、中国を拠点とする石炭貿易会社「丹東至誠金属材料公司」や、北朝鮮が関与する企業4社とされる。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、すべて丹東公司の中国人オーナーが関係しているという。各企業は米国による直接の制裁対象ではないので、米欧銀行が取引すること自体は問題ない。

トランプ政権は北朝鮮を非核化するために、核・ミサイル開発の資金源を根絶しようとしている。資金的な兵糧攻めで開発計画の遅延や頓挫を狙う。北朝鮮への資金の流れに中国企業が深く関わる構図を明らかにして、中国に北朝鮮への対応を強く促す意図もあるとみられる。

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