/

ポルトガル大手銀救済 市場、中銀決定を好感

【パリ=竹内康雄】経営危機にあるポルトガル大手銀、バンコ・エスピリト・サント(BES)が、ポルトガル中央銀行の傘下で再建されることになった。中銀の基金から49億ユーロ(6700億円)を注入するのが救済の柱だ。市場はこれを好感。欧州債務危機で各国は金融安全網を整えてきており、不安が各国に飛び火するようなシナリオはひとまず回避した。

4日の市場で、ポルトガル国債利回りは低下(価格は上昇)した。市場では「ほかの金融部門に波及するリスクはごく小さい」(BNPパリバ)との見方が支配的だ。

南欧の銀行問題が市場の注目を集めるのは、危機が各国に飛び火し流動性危機を引き起こすおそれがあるためだ。欧州債務危機を巡っては、ギリシャやポルトガル、キプロスなど小国の不安が欧州全体に波及した。これを反省材料として、ユーロ圏各国は全体の安全網作りをすすめてきた。

各国はそれぞれの救済基金をつくったほか、一国で対応できない場合に備え、欧州安定メカニズム(ESM)を整備した。欧州中央銀行(ECB)の超低金利政策で、銀行は市場やECBからお金を調達しやすくなっている。危機の波及を防ぐための仕組みが二重三重に張り巡らされている。

欧州各国はこれまで危機に陥った銀行救済について、不安が拡大しないよう税金を投入するなど納税者負担を強いる「有事対応」をしてきた。だが債務危機が落ち着きつつあるなか、欧州連合(EU)は株主などに負担を求める「平時対応」に移行する方針。今回はそのテストケースとしても位置づけられる。

BESへの資本注入の原資は64億ユーロの銀行救済基金だ。基金の安定性を損なわないためにポルトガル政府が44億ユーロを基金に融資するが、返済はBESの資産売却などで得た資金を充てるため国民負担は生じないという。 もっともポルトガルをはじめ各国が進める経済の構造改革は道半ば。ユーロ圏の債務国が再び投資家の攻撃対象となるリスクはくすぶっている。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン