米国株、続落 ダウ327ドル安、世界景気懸念や金利の先高観で
【NQNニューヨーク=古江敦子】18日の米株式相場は続落した。ダウ工業株30種平均は前日比327ドル23セント(1.3%)安の2万5379ドル45セントで終えた。景気減速への懸念などから中国株の下落が続き、世界景気の先行き不透明感が意識された。米金利の先高観を背景にハイテク株への売りも続いたほか、サウジアラビアと米国の関係悪化に対する警戒感も重荷だった。

米中貿易摩擦が長期化するとの観測などを背景に、中国・上海総合指数は18日に約3年11カ月ぶりの安値を付けた。世界第2位の経済大国の先行き不透明感が意識された。世界で事業を展開する銘柄が多いダウ平均の下げ幅は一時470ドルを超えた。建機のキャタピラーやIBM、アップルなどの下げが目立った。
米連邦準備理事会(FRB)による利上げが続くとの見方から米長期金利の先高観が根強く、PER(株価収益率)の高いハイテク株への売りが続いた。フェイスブックやアルファベット(グーグル)、アマゾン・ドット・コムなど主力株が売られたのも、投資家心理を冷やした。
投資家心理を測る指標である米株式の変動性指数(VIX)は、不安心理が高まった状態とされる20を超えて推移する場面が目立った。
ムニューシン米財務長官が18日、サウジアラビアで来週開催される経済フォーラムに出席しない方針を明らかにした。サウジ政府に批判的な記者殺害疑惑の真相が明らかになっていないためとみられる。潤沢な投資資金を抱えるサウジとの関係悪化への警戒感が広がったのも相場の重荷になった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は前日比157.564ポイント(2.1%)安の7485.139で終えた。主力のネット関連株に加え、半導体株も大幅に下げた。