米国株、反発しダウ423ドル高 米中の経済指標の改善で
【NQNニューヨーク=川内資子】2日の米株式相場は反発し、市場でダウ工業株30種平均は前週末比423ドル45セント(1.6%)高の2万6925ドル05セントで終えた。世界的な経済指標の改善を受け、投資家心理がやや上向き景気敏感株を中心に買いが優勢となった。前週に相場が大きく下げた反動で、短期的な反発を見込んだ買いも入った。
10月の中国の財新製造業購買担当者景気指数(PMI)が9年9カ月ぶりの高水準となり、中国経済が順調に回復しているとの見方が強まった。ユーロ圏の10月の製造業PMIも上昇した。アジア、欧州の株式相場が軒並み上昇し、投資家心理がやや改善した。
米国では2日発表の10月のサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が2年1カ月ぶりの高さとなり、市場予想も上回った。ダウ平均は前週に6.5%安と3月以来の下げ幅を記録していただけに目先の反発狙いの買いも入りやすかった。エネルギーや素材、資本財関連など景気敏感株を中心に買い直しが入った。
2日にアナリストによる目標株価の引き上げが相次いだ機械のハネウェル・インターナショナルが5%超上げた。化学のダウや建機のキャタピラー、石油のシェブロンも高い。
ただ、米国では新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、業績がコロナ感染の影響を受けやすい銘柄が売られた。テーマパークを運営する映画・娯楽のウォルト・ディズニーが下落。年末までの運航停止を発表したノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスなどクルーズ船のほか、サウスウエスト航空など空運株も安い。
ナスダック総合株価指数は前週末比46.02ポイント(0.4%)高の1万0957.61で終えた。電気自動車(EV)のテスラや動画配信のネットフリックスなどが上げた。ただ、スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど主力株の一角が売りに押され、指数は下げる場面もあった。
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