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米国株、ダウ続落し282ドル安 FOMC受け銀行株に売り ナスダックは初の1万台

【NQNニューヨーク=岩本貴子】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落した。前日比282ドル31セント(1.0%)安の2万6989ドル99セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利政策を2022年末まで続ける方針を示し、ニューヨーク連銀が併せて公表した毎月の国債購入額は800億ドルと市場予想の上限に近かった。発表を受けて米長期金利が低下して銀行株が大幅安となり、資本財など他の景気敏感株にも売りが波及した。

先週来、上昇基調にあった景気敏感株は利益確定売りに押された。JPモルガン・チェースなど銀行株に加え、航空機のボーイングが大きく下落しダウ平均を押し下げた。銀行株は長期金利低下による利ざや縮小が嫌気され、軒並み大幅安となった。原油先物相場の下落でエクソンモービルなど石油株も下げた。

FOMC後に開示された米経済見通しでは失業率は高止まりし、22年でも新型コロナウイルスの感染拡大前の水準を大きく上回るとの予想を示した。米経済の正常化には時間がかかるとの見方が市場で改めて強まり、景気敏感株の売りを促した面もあった。内需の中小型株で構成する株価指数「ラッセル2000」は2.6%安の大幅下落となった。

半面、PER(株価収益率)が高いハイテク株は金利低下で相対的な投資妙味が増す。「投資家は流動性相場が続くことへの自信を強めた」(スレートストーン・ウェルス)との声が聞かれた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸。前日比66.59ポイント(0.7%)高の1万0020.35と、終値で初めて1万台で終えた。スマートフォンのアップル、インターネット通販のアマゾン・ドット・コム、ソフトウエアのマイクロソフトがそろって上場来高値を更新した。エヌビディアなど半導体株の一角も買われた。

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