米国株、ダウ反発し23ドル高 世界株安の一巡を好感、ギリシャ問題で上値重く

2015/7/1付
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【NQNニューヨーク=岩切清司】30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発した。終値は前日比23ドル16セント(0.1%)高の1万7619ドル51セントだった。世界的な株安の一服感が投資家心理の改善につながった。ただギリシャ問題の先行き不透明感は根強く、上値は重かった。

朝方は買いが先行した。急落していた中国株が下げ止まりアジア株が総じて堅調な展開となった。リスク性の高い資産を回避する「リスクオフ」の流れが和らぎ、米市場でも自律反発を狙った買いが入った。

市場関係者の関心は依然としてギリシャの債務問題に向かった。同国は国際通貨基金(IMF)に対する融資の返済期限を迎える直前になって、欧州連合(EU)に新たな支援策を要請した。「投資家は事態の進展へ期待感を高めた」(サーハン・キャピタルのサーハン氏)といい、ダウ平均は午後に騰勢を強めて上げ幅を118ドルまで拡大する場面があった。

しかしユーロ圏の財務相は緊急の電話会議でギリシャの提案を受け入れないことを確認したと伝わった。ギリシャの債務問題に再び不安感が強まると、米株式相場は取引終了にかけて伸び悩んだ。前日にダウ平均が350ドルも下げたにもかかわらず、戻りの弱さが際立った。

6月の消費者信頼感指数は市場予想を上回る大幅な伸びを示し「消費者心理の改善が確認された」(みずほ総合研究所ニューヨーク事務所の服部直樹氏)と好感された。一方で同月のシカゴ購買部協会景気指数は市場予想に届かなかった。経済指標は強弱が交錯する内容で相場への影響は限られた。

ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発。同28.399ポイント(0.6%)高の4986.867となった。

業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「エネルギー」や「一般消費財・サービス」など7業種が上昇。「電気通信サービス」や「公益事業」は下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約11億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億5000万株(同)だった。

非鉄のアルコアが下げた。ブラジルのアルミニウム精錬施設の閉鎖を発表したが事業環境の厳しさが意識された。ゼネラル・エレクトリック(GE)も小安い。三井住友銀行の子会社にGEの金融子会社が持つ債権を売却することで合意したと発表。一時は買いが先行したが売られた。業績予想を下方修正した教育のアポロ・エデュケーション・グループは急落した。小売りのウォルマート・ストアーズや製薬のメルクも安い。

保険の英ウィリス・グループホールディングスが反発した。米コンサルティング会社のタワーズワトソンとの合併を発表し業績拡大の期待が先行した。投資先の民間警備会社を仏運用会社に売却すると発表した運用大手のブラックストーンもしっかり。映画・娯楽のウォルト・ディズニーやJPモルガン・チェースも買われた。

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