米国株、ダウ5日続伸 最高値を更新、原油高が押し上げ
【NQNニューヨーク=滝口朋史】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸した。終値は前週末比9ドル23セント高の2万3548ドル42セント(速報値)と、3日続けて最高値を更新した。中東情勢の緊迫を受けて原油価格が約2年4カ月ぶりの水準に上昇し、エネルギー関連株が買われた。M&A(合併・買収)を巡る思惑も指数を押し上げた。機関投資家の多くが運用指標に据えるS&P500種株価指数、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数もそろって最高値を更新した。
サウジアラビア政府は数十人の王族や閣僚を反汚職の名目で拘束した。サウジは内戦が続く隣国イエメンの反体制派が首都リヤドに向けた弾道ミサイルを発射したが撃ち落としたと発表。中東情勢の緊迫で原油の供給が滞るとの見方から原油価格が上昇し、シェブロンやエクソンモービルが買われ2銘柄でダウ平均を約18ドル押し上げた。
M&Aを巡る思惑も相場を押し上げた。米CNBCは6日、米メディア大手の21世紀フォックスがニュースとスポーツ部門を除く事業の大半を米映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーに売却する方向で協議していると報じた。コンテンツの充実が業績拡大につながるとの思惑からディズニー株が大幅に上昇した。
連日の高値更新に加え、主要企業の四半期決算の発表一巡もあって上値は重かった。目先の利益を確定する目的の売りなどに押され、ダウ平均は18ドルあまり下げる場面があった。
ナスダック指数は続伸し、前週末比22.001ポイント高の6786.436(速報値)で終えた。アナリストの目標株価引き上げが続いているアップルのほかアマゾン・ドット・コムやフェイスブックなど主力株が買われ、指数を押し上げた。