米国株、ダウ反発で始まる 予想上回る小売売上高を好感
【NQNニューヨーク=松本清一郎】16日の米ダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発して始まり、午前9時35分時点では前日比160ドル84セント高の2万8655ドル04セントで推移している。朝方発表の9月の米小売売上高が市場予想を上回って伸び、好感した買いが入った。欧州当局が主力小型機「737MAX」の運航再開を認め、航空機のボ-イングが大幅高となって指数を押し上げている。
9月の小売売上高は前月比1.9%増と、市場予想(0.7%)と8月(0.6%)を上回った。失業給付の増額など政府支援が途切れ、消費減速が懸念されていたが、予想以上に堅調だった。
景気敏感株の買いを誘い、建機のキャタピラーや化学のダウが高い。日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や小売りのウォルマートなど消費関連株も買われている。
ボーイング株は5%超上げる場面があった。墜落事故を起こして昨年春から運航停止中の737MAXについて、欧州の航空規制当局が運航再開を容認したと伝わった。
ただ、欧米での新型コロナウイルスの感染再拡大は相場の懸念材料としてくすぶっている。米政府の追加経済対策の協議も続いており、様子を見極めたいムードも強い。