被災者の突然死リスク、どう防ぐ(Q&A) - 日本経済新聞
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被災者の突然死リスク、どう防ぐ(Q&A)

熊本県の被災地で目立ち始めた「エコノミークラス症候群」。起きやすい状況や症状、予防策をまとめた。

Q どのような症状なのか。

A 細い血管が血の塊で詰まって起きる。肺や心臓の血管の場合は呼吸困難や胸の痛みなどが生じることがあり、脳の血管だと脳卒中の恐れもある。血栓が大きければ死亡するリスクも高まる。2004年の新潟県中越地震の際、車中泊した被災者で相次いだ。

Q 細い血管が詰まる原因は。

A ふくらはぎの「ひらめ筋」の静脈に血の塊ができ、だんだん大きくなってちぎれ、血液中に飛ぶことで起きる。

Q どんなときに起きるのか。

A 飛行機の狭い座席で足を曲げて長時間じっとしていた旅行者に多くみられる。だが足を伸ばしていたり、手術などで横になっていたりする場合も起きることがある。足の筋肉には血液を送り出すポンプの役割があり、動かさないと血流が悪くなるためだ。

Q リスクが高い人は。

A 直近に手術や出産を経験した人や妊婦、高血圧の人だ。水やトイレが不足している被災地では水分を取らないようにする人が多く、血流が悪くなって血栓ができやすい状態に陥る。血の塊が足にある段階では足が腫れるぐらいで自覚症状は乏しい。

Q 有効な予防方法は。

A 意識して足を動かすほか、十分な水分を摂取することが大切だ。(1)水分をしっかり取る(2)4、5時間おきにトイレに行くなど少しでも歩く(3)足を圧迫する弾性ストッキングをはく――などが有効とされる。弾性ストッキングがない場合、足が腫れてきたと感じたら、ふくらはぎ全体をサポーターなどを使って圧迫するのも良い。

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