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大型の毎月分配型の特別分配金 全額元本払い戻し目立つ

投信番付

非上場の追加型株式投資信託の分配金は2種類ある。運用収益による普通分配金と、元本払戻金とも呼ばれる投資元本を取り崩して支払う特別分配金だ。「分配金=普通分配金+特別分配金」の関係にあり、普通分配金は課税対象で、特別分配金は非課税となる。

毎月分配型投信の分配金に占める特別分配金の割合を集計すると全額が特別分配金のケースが目に付く。表は純資産残高が大きい毎月分配型を1年前と3年前に購入した時の分配合計額と特別分配金の比率だ。

1年前に購入した場合、「新光US-REITオープン」は分配金の全てが特別分配金だ。残高上位10本のうち不動産投資信託(REIT)型は6本そろって特別分配金の比率が100%だ。毎月分配型全体の平均を見ても分配金合計783円のうち7割超が特別分配金という高さだ。基準価格の下落局面では特別分配金の割合が高まりやすい。

分配後の基準価格が投資家の購入価格である個別元本を上回っている限り分配金は普通分配金だが、下回ると全額か一部が特別分配金になり個別元本は特別分配金分だけ減少する。グラフにあるように「新光US-REIT」を1年前に購入した場合、基準価格が個別元本を上回ったことがない。これに対して「アジア・オセアニア好配当成長株オープン」は、数カ月だけ基準価格が個別元本を上回り普通分配金が出た。

同じ投信でも分配金が特別分配金か普通分配金のどちらになるかは購入時期によって異なり、その後の値動きに左右される。3年前購入時では特別分配金の比率が平均で約46%に低下した。この間に基準価格が個別元本を上回る場面が多かったためだ。

毎月分配型に限らず、基準価格が下落して分配金が特別分配化する可能性はなくならない。どんなに分配原資が潤沢でもだ。これを完全に避けるには「一切分配しない」と明言する投信の登場を待つしかない。

(QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

[日本経済新聞夕刊4月14日付]

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