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問題踏まえ日中首脳は会談を

中国の王毅外相は8日、記者会見で南シナ海問題について「中国が自分の島に防御施設を建設するのは国際法が認める自衛権」と明言した。習近平国家主席が昨秋の訪米時に「軍事化しない」と約束したのと矛盾する。中国は自らの言葉に責任を持つべきだ。

南シナ海での岩礁埋め立てには、多くの周辺国が懸念を示している。航行の自由などの安全保障問題は米中関係ばかりでなく、日中間にも影を落としかねない。

日中関係は2012年の沖縄県尖閣諸島の国有化を巡る中国での反日デモなどで長く冷え込んだ。14年11月、安倍晋三首相と習主席が北京で会談し、回復軌道に入った。15年4月にはインドネシアで両首脳が再度会談し、実務レベルの会談を重ねてきたが、最近は首脳間の意見交換の機会がない。

王外相は両国関係について「真に良くなるよう望む」としつつも「楽観できない。日本政府と指導者は関係を改善すべきだとする一方、絶え間なく面倒を起こしている」と批判した。南シナ海に絡む日本とベトナム、フィリピンの協力などを指すとみられる。

しかし、周辺国の懸念を顧みず、強い姿勢に出ているのは中国側だ。中国は今や世界第2の経済大国で、軍事面でも強国である。一気に巨大化した自らの身体の大きさが他国に与える影響を十分に認識する必要がある。

安保問題を巡る日中双方の立場は異なる。隣国である故の摩擦もある。だがそれを乗り越えた首脳間の真摯な意見交換が双方の利益になるのは間違いない。今年はまず閣僚級の日中ハイレベル経済対話を復活させ、日本で開く日中韓首脳会談の際、李克強・中国首相の公式訪問を実現させるべきだ。

それを機に日中首脳の相互往来を正常化し、安倍首相と習主席の公式会談につなげてほしい。問題があるからこそ対話が重要である。とりわけ来年は日中国交正常化から45周年に当たる。経済、文化を含めた重層的な日中交流を目指して準備を進める時である。

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