2019年1月16日(水)

「おそ松さん」効果 赤塚漫画ゆかりの地に若者集う
青梅市の会館、豊島区のトキワ荘かいわい

2016/2/27 3:30
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「天才バカボン」「ひみつのアッコちゃん」などで知られる漫画家、赤塚不二夫さんの生誕80周年企画が昨年から相次ぐ。「おそ松くん」の六つ子が大人になった設定の「おそ松さん」は若い女性を中心に人気を呼び、天才バカボンは実写ドラマ化、赤塚さんのドキュメンタリー映画公開も控える。東京大学では著名人が独自の切り口で「バカとは」に迫る「バカ田大学」が開講中だ。東京都内では赤塚さんが暮らしたトキワ荘のあった豊島区や記念館が建つ青梅市に足を運ぶ若いファンが増えたという。ゆかりの地を訪ねた。

青梅赤塚不二夫会館には若いファンの姿

青梅赤塚不二夫会館には若いファンの姿

トキワ荘の部屋を再現した一角も

トキワ荘の部屋を再現した一角も


JR青梅駅を降りて5分ほど歩くと、逆立ちしたバカボンのパパの像が目に飛び込んでくる。2003年に開館した青梅赤塚不二夫会館だ。「テレビでみたおそ松さんをネットで調べていて偶然知ったんです」。2月中旬の週末、赤塚さんの原稿や写真を熱心にみていた20歳代の女性に尋ねると、こんな答えが帰ってきた。館長を務める横川秀利さん(80)は「お客さんは1~2割増えたかな。最近若い人、しかも女性が増えてなぜだろうと思っていたんです。おそ松大明神様々です」。

青梅は街中に懐かしの映画看板を飾るなど昭和レトロの街づくりを進めていた。赤塚さんと同じ1935年生まれの横川さんたちが相談を持ち込むと、映画好きで看板の仕事をしていたこともある赤塚さんが街の雰囲気を気に入り、会館構想の実現につながったという。昨今の人気ぶりに刺激を受け、会館としてもおそ松コーナーの開設を検討し始めた。

トキワ荘通り周辺では地元住民や行政が連携し、マンガ・アニメの街づくりに力を入れる(東京都豊島区)

トキワ荘通り周辺では地元住民や行政が連携し、マンガ・アニメの街づくりに力を入れる(東京都豊島区)

赤塚さんといえば、手塚治虫さんや藤子不二雄さんらが居を構えたトキワ荘かいわいを忘れてはいけない。トキワ荘自体は取り壊され、在りし日をしのぶのは難しかったが、2009年に跡地近くの公園に記念碑が建ち、13年に「トキワ荘通りお休み処」が完成。「聖地」を巡る若いファンの姿が目立つようになった。「昔の面影が消えつつあるのは寂しい。街を活気づけるためにも、マンガ・アニメの原点ともいえるトキワ荘の存在を伝承していきたい」。トキワ荘通り協働プロジェクト協議会の足立菊保会長(80)は強調する。

跡地の隣には赤塚さんが仕事場として借りた「紫雲荘」が現存しており、漫画家の卵を受け入れる拠点となっている。普段は立ち入れないが、特別公開する時もある。大家の大山朱実さん(60)は「幼い頃、赤塚先生たちに絵を描いたり、遊んでもらったりした。今思えば夢のよう」と振り返る。お休み処に来た30歳代男性も「バカボンのパパの『これでいいのだ!』を唱えると勇気が出るんです」。赤塚さんの足跡をたどる人は絶えない。

■見どころ多い「青梅赤塚不二夫会館」周辺

青梅赤塚不二夫会館の周辺は「昭和幻燈館」など見どころが多い。赤塚不二夫会館隣に建つ「昭和レトロ商品博物館」には駄菓子のパッケージなど昭和を感じさせる品が所狭しと並ぶ。路地裏には趣ある町家や懐かしの映画看板が点在し、街歩きが楽しめる。

国際アート・カルチャー都市を掲げる豊島区は地元ゆかりの漫画家のキャラクターモニュメントを街中に置く計画を進める。第1弾としてジャングル大帝レオの像などが春にも登場する。

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