2019年8月23日(金)

着こなしアプリ「WEAR」好調 通販誘客、人気「モデル」活用

2015/12/26 12:00
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スタートトゥデイの着こなし情報アプリ「WEAR(ウェア)」の勢いが止まらない。2年前のサービス開始以来ダウンロード数は伸び続け、600万件を突破した。人気投稿者をファッションリーダー「ウェアリスタ」として認定。誰もが読者モデルになれるという期待感が若い女性をひきつける。人気モデルの着こなし本が出るなど、ファッション雑誌としても存在感を高めている。

人気「モデル」に「ゾゾ」ポイントを毎月10万円分付与、購入した衣料品を投稿してもらい「ゾゾ」に誘客する

人気「モデル」に「ゾゾ」ポイントを毎月10万円分付与、購入した衣料品を投稿してもらい「ゾゾ」に誘客する

ダウンロード数を押し上げている理由の1つがキッズだ。ファッションリーダーには大人だけでなく、「キッズウェアリスタ」が19人いる。

その1人が5歳のkeemiiiiiちゃん。約170種類ものコーディネートを母親が投稿したところ、「見ているだけで癒やされる」と独身女性からも人気となりフォロワー数は約19万人にのぼる。そんなkeemiiiiiちゃんのコーディネートが今年、スタイルブックとして発売された。火曜日は『ご近所デート』スタイル。ギンガムシャツにパーカーを合わせて堅苦しくないように。まるで子供のファッション誌のようだ。

2013年10月にウェアをリリースした当初はアパレルの店員やモデルなどをウェアリスタに登録していたが、14年5月から一般の利用者も対象に入れた。

競合するヴァシリー(東京・渋谷)が手掛ける着こなしアプリ「iQON(アイコン)」では、洋服やバッグ、アクセサリーなどモノの写真を組み合わせてコーディネートを投稿する。これに対し、ウェアは一般の利用者がまるでモデルのように着こなした画像を投稿できるのも、人気のもう1つの理由だ。

スタートトゥデイWEAR事業室の中川龍氏は「(プロのモデルよりも)、自分に近しい存在の利用者が投稿するコーディネートを好む利用者が多い」と話す。認定したウェアリスタの数は約400人まで増えた。

15年6月にはウェアリスタの中から特に人気の高い200人を選び、1年間のスポンサーシップ契約を結ぶ企画を実施した。契約したウェアリスタには、同社が運営する衣料品通販サイト「ゾゾタウン」で使えるポイントを毎月10万円分付与している。

これによりウェアリスタのモチベーションが上がり、そのポイントを使って衣料品を購入し、また投稿する。それを見た利用者が「いいね」とフォローしたり、投稿した着こなしの商品をゾゾタウンで購入したりするといった好循環につなげる狙いだ。

ウェアにはコーディネート画像からワンクリックでゾゾタウンの商品購入ページへ移ることができる。着こなしアプリは千趣会のスタイルルックやGMOメディアのコーデスナップなど競合が激しいが、ゾゾタウンの知名度をフルに生かし、ダウンロード数で競合を大きく引き離す。

今秋に開催された「東京ガールズコレクション」ではショーに出演した人気モデルがランウェイを歩いた後、その衣装をウェアに投稿してもらい、その衣装をゾゾタウンで販売した。中川氏は「当初思い描いていたビジネスモデルがようやく形になってきた」と話す。

かねて収益化が課題といわれてきたが、ウェア経由のゾゾタウンの売り上げが10月末に月間10億円を突破。2年目にしてスタートトゥデイの収益に貢献するようになったようだ。

12月からは、同社が新たに始めたフリーマーケット(フリマ)アプリと提携。ウェアで投稿した画像を使って洋服などを出品できるようにした。ウェアを舞台に個人同士のフリマが活発化していくかもしれない。600万人という膨大な会員数を武器に、着こなしアプリの枠を超えた様々な可能性を模索している。(木村祐太)

[日経MJ2015年12月23日付]

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