「国際標準化で自社優位に」 知財戦略など議論

2015/12/17付
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産業技術総合研究所と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は16日、知的財産権の活用と国際標準化をテーマに都内でシンポジウムを開いた。東京大学政策ビジョン研究センターの小川紘一シニアリサーチャーは基調講演で、「国際標準化は規格を作ることが目的ではなく、事業構造を自社に優位なものにするための取り組みだ」と話した。

基調講演する東京大学政策ビジョン研究センターの小川紘一シニアリサーチャー

基調講演する東京大学政策ビジョン研究センターの小川紘一シニアリサーチャー

小川氏は「オープン&クローズ戦略」について「全てをオープンにして存続できる企業はない。自社のコア領域を独占し、それを広く使ってもらうために標準化という手段を使う」と述べた。

あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)の広がりを背景に、ドイツは製造業を革新する「インダストリー4.0」に官民を挙げて取り組む。小川氏は「インダストリー4.0はオープン&クローズの考え方を持って、自国の産業が優位に立てるようにビジネスモデルを作る取り組みだ」と指摘。オープンな通信プロトコルを採用して対応する機器やソフトを増やす一方で、ドイツ企業の製品に付加価値を集中させることを狙っているとした。

さらに、「付加価値は徐々にソフトウエアに移っている」として、米ゼネラル・エレクトリック(GE)が普及をめざす「Predix(プリデックス)」を「さまざまな産業を結合させる『産業のOS(基本ソフト)』とでも言うべきもの」と評価。異なる産業がつながり合うクラウドを握ることで、付加価値が集中する可能性があるとの見方を示した。

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