2019年1月16日(水)

ネットメディアのステマ騒動 広告主は倫理再考を (徳力基彦)

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2015/11/29 12:00
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メディアのステマ騒動がとまらない。ステマとは「ステルスマーケティング」の略で、消費者に宣伝と分からないように宣伝すること。特に今注目されているのは、広告主側がメディアにお金を払って書いた記事だが、記事には広告としての明記がされていない「ノンクレジット記事広告」の問題だ。

ヤフーは「やらせ記事」やステマの撲滅を宣言した

ヤフーは「やらせ記事」やステマの撲滅を宣言した

ノンクレジット記事広告というと一見新しい広告メニューのように聞こえる。だが、普通の記事に見えるのに実は広告主のお金によって書いている記事であるわけで、読者からすると単なる「やらせ記事」だ。

今年のゴールデンウイークに、個人投資家の山本一郎氏が、こうした「やらせ記事」の販売にサイバーエージェントグループが関与していると指摘。同社が謝罪リリースを出したのが、象徴的な出来事だった。

「やらせ記事」についてはかねてその問題が指摘されてきた。本格的に業界健全化へのうねりが始まったのがインターネット広告推進協議会による3月のガイドライン制定だ。7月にはヤフーが「やらせ記事」やステマの撲滅を宣言した。今月には週刊ダイヤモンドが自らのオンライン媒体においても同様の問題があった事実を認め、その上で、ステマに関する特集を組んだ。メディア側も健全化しようという姿勢が明確になってきた。

ただ、相変わらずステマを続けているメディアや企業が複数存在しているようだ。一部業界では「やらせ記事」が慣習化しており、急には変えられないのではないかという見方がある。

慣習化を象徴するような例が、PR会社ベクトルの謝罪騒動だろう。同社は週刊ダイヤモンドの「やらせ記事」特集に対して反論した。特集で問題視されている行為は業界全体の習慣ともいえる話だったのに、ベクトル1社のみを攻撃するのは公正ではないと、訴訟も辞さない構えをみせた。だが、数日後には、「やらせ記事」的な施策がガイドライン制定後も存在していたことが判明したとして謝罪のリリースを出した。

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