トルコ株、総選挙で与党大勝を好感 経済閣僚の顔ぶれ焦点
世界株番付

2015/11/9 14:03
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トルコの株式相場は一時の低迷を脱しつつある。11月1日のやり直し総選挙で保守系与党・公正発展党(AKP)が予想外の大勝を収めたことを好感しているためだ。代表的な株価指数であるBIST100は2日、投開票日直前の10月30日終値に比べ、一時6.2%も上昇した。その後は調整に転じたが、週間では3.2%上昇して引けた。

人口7800万人で欧州と中東をつなぐ要衝に位置するトルコでは、6月の前回選挙で2002年以来単独与党を維持してきたAKPが初めて過半数割れに追い込まれた。連立交渉が不調に終わり、やり直し選の実施が決まった8月には政治空白への懸念と中国発の世界同時株安がダブルパンチとなり、取引時間内の今年の最安値を付けていた。

今後の株価動向は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ時期と新政権の経済政策次第となりそうだ。

市場は投資家の信認の厚いババジャン前副首相の再登板の有無や4月に任期切れを迎えるバシュチュ中銀総裁の処遇に注目している。

AKPは選挙戦で最低賃金や年金給付額の引き上げを公約に掲げた。早速実行に移す構えだが、通貨リラの下落とインフレ率の上昇でトルコの輸出競争力は低下している。消費拡大策に傾かず高付加価値型のものづくり促進やインフラ整備の加速に向けた政策も同時に繰り出す必要がありそうだ。強権統治に傾くエルドアン大統領が模索する憲法改正を通じた自身への権限集中を巡る議論も投資家心理を冷やす恐れがある。

(イスタンブール=佐野彰洋)

先週(2~6日)の世界の株式市場では新興国中心に相場上昇が目立った。上昇率首位は上海株。買いのきっかけは3日公表した5カ年計画で、高い経済成長率を実現するために景気刺激策を打ち出すとの期待が高まった。一方、10月下旬の総選挙で野党が勝利したポーランドでは4週連続の株価下落となった。

[日本経済新聞夕刊11月9日付]

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