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もんじゅは廃炉も視野に体制を見直せ

運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会は運営主体を見直すよう文部科学相に勧告する。いまの主体である日本原子力研究開発機構には安全管理に重大な問題があるとした。規制委が安全面だけでなく運営体制まで踏み込むのは異例だ。

もんじゅでは2012年、約1万点にのぼる機器で点検漏れがみつかった。今年8月以降、点検の優先順位を定めた分類に1400件近い誤りも判明し、本来なら重点的に点検すべきなのに一度も調べていない機器もあった。

規制委は再三、機構に安全管理の徹底を求めたが、改善しなかった。厳しい勧告は当然だ。所管する文科省を含めて政府として重く受け止め、もんじゅの廃炉も選択肢に運営体制を見直すべきだ。

もんじゅは1995年に運転を始め、ウランを燃やしながらプルトニウムなどを増やせる「夢の原子炉」とされた。だが稼働からわずか4カ月で火災事故を起こし、長期にわたり停止した。10年に運転を再開した直後にも機材の落下事故を起こし、再び止まった。

機構はトップに元原子力安全委員長や民間出身者を据え、改革の姿勢はみせてきた。だが不手際は続いた。組織全体で安全意識が欠如していると疑わざるを得ない。

原子力の研究開発を担う国の機関として、原子力機構は最大で唯一の組織だ。もんじゅの新たな運営主体を見つけるのは容易ではないだろう。政府はこれを機に、高速増殖炉の開発計画をゼロベースで見直すべきだ。

政府が昨年決めたエネルギー基本計画では、もんじゅで試験を重ねて高速増殖炉の実用化をめざすとともに、放射性廃棄物の量を減らす研究にも活用するとした。

だが高速増殖炉でプルトニウムをつくっても、通常の原発で燃やす計画は見通しが立たない。日本が余剰プルトニウムをもつことに国際社会の懸念もある。実用化できたとしても経済性は未知数だ。

原発への依存度もこれから低下する。こうした状況の変化を踏まえて、高速増殖炉が本当に必要なのか改めて議論すべきだ。

原子力機構の組織改革も避けて通れない。機構はもんじゅ以外にも、東京電力福島第1原発の廃炉や除染の支援、長期的な原子力人材の育成などで重要な役目を担っている。これらの使命をきちんと果たせるよう、組織のあり方も抜本的な見直しが要る。

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