けもの道の歩き方 千松信也著
猟師の生活、軽妙で沈着に
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伝統の「くくりわな」を仕掛ける。鹿がかかった。頸(けい)動脈に刃を向ける。血が流れる。
「命に感謝」「命は平等」
著者はそう書いて続ける。
「なんて言葉はやはりきれい事で胡散臭(うさんくさ)く思える」
京都大学文学部在籍時に狩猟資格を取得、運送業に従事しながら、原則、自分の家の食糧の分を求めて「けもの道」を歩く。
生命の根源と向き合う。するとヒトは多様性に寛容となり、思考の均衡を得る。
軽妙で沈着な文...
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