タイ鉄鋼大手のSSIが経営破綻
鋼材の市況悪化受け

2015/10/6 3:30
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【バンコク=小野由香子】タイの鉄鋼大手、サハウィリア・スチール・インダストリーズ(SSI)が経営破綻したことが明らかになった。タイ中央破産裁判所に申請していた会社更生の申し立てが受理されたとSSIが発表した。鋼板の中間材料であるスラブを生産する英子会社が市況悪化を受け生産中止となり、債務不履行に陥った。同社の製品を採用していた自動車大手は代替調達先探しを急ぐ。

SSIは2011年にインドのタタ製鉄から約4億7000万ドル(当時のレートで約380億円)で生産中止となっていた英工場を買収、12年に生産を再開しスラブ生産に進出した。

だが、中国産の安価な鋼材が市場にあふれ、価格が下落したことで「生産コストが販売価格を上回るようになった」(SSIのウィン・ウィリアプラパキット社長)。そのため買収した11年からSSIは4期連続の最終赤字を計上。15年6月末時点で9億9000万バーツ(約33億円)の債務超過に陥っていた。

こうした事態を受け、9月19日に英国北東部レッドカーでスラブ生産を手掛けていた子会社、サハウィリア・スチール・インダストリーズUKの操業を中止。UK社の従業員約2000人のうち1700人の解雇を決めた。

SSIのクルンタイ銀行、サイアム商業銀行、ティスコ銀行への総借入額は約500億バーツにのぼるという。今後は債権者であるタイ大手3行と債務整理を進めながら、主力の熱延鋼板や冷延鋼板の生産に注力し再建に取り組む考えだ。一方、UK社のスラブを使った鋼板を調達していたトヨタ自動車のタイ現地法人は「調達先を替えて対応する」としている。

タイ証券取引所の3月末の資料によると、SSIにはJFEスチールと伊藤忠丸紅鉄鋼が約3.5%ずつ出資している。

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