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「競争力向上へAI重要」 人工知能研究センターの辻井潤一氏

日本を元気にする産業技術会議

産業技術総合研究所が主催する「日本を元気にする産業技術会議」(後援・日本経済新聞社)は30日、日経ホール(東京・千代田)で人工知能(AI)をテーマにしたシンポジウムを開いた。産総研が5月に新設した「人工知能研究センター」の辻井潤一研究センター長が登壇し、「コンピューターの能力が高まりデジタルデータの量が増え、様々な産業の競争力を高めるためにAIがさらに重要になる」と述べ、応用技術の研究に意欲を見せた。

講演する辻井氏(30日、東京・大手町)

人工知能研究センターは国内外の大学や企業と連携して最新のAIに関する基礎研究や応用技術の研究に取り組む。辻井氏はクイズや将棋で人間と競うなど「人間に迫るAI」と、膨大なデータにひそむ規則性を見つける「人間を超えるAI」があると説明。「2つを融合して製造や流通、医療など様々な分野のニーズに応えるAIの開発をめざす」と語った。

産総研の中鉢良治理事長は人工知能研究センターについて「基礎研究から応用研究、人材育成まで一体的に担う。国内外の優れた技術を集結したぶっちぎりの拠点をめざす」と力を込めた。

シンポジウムでは第一線のAI研究者が相次ぎ講演した。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の川人光男・脳情報通信総合研究所所長は「人間の脳の中にある情報と現実世界の情報を活用することがAIの飛躍的な進化につながる」と強調した。

国立情報学研究所の河原林健一・ビッグデータ数理国際研究センター長は、これからはデータの増加量がコンピューターの進歩を上回ると予測。「数学や計算機科学の基礎研究の力がますます重要になる。このことを日本企業も再認識する必要がある」と語り、世界の研究開発競争に出遅れることがないように警鐘を鳴らした。

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