2019年8月20日(火)

世界の貧困撲滅に民間の力を

2015/9/29付
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世界の首脳が国連本部に集まり、2030年までに貧困や飢餓の撲滅を目指す開発目標「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択した。今年末で期限を迎える現行の「ミレニアム開発目標」に代わる新たな目標である。

途上国開発の課題には先進国を含むすべての国が対応する必要があることや、企業や市民社会の役割が欠かせないことをうたっている。日本もその一員として、官民が連携して目標の実現に力を尽くすべきだ。

17分野、169項目について目標を設定した。貧困や飢餓に終止符を打つことや教育や保健・衛生の充実など従来目標の継承のほか、男女平等の実現や格差の是正、気候変動への対応など幅広い分野を対象にしている。8分野の現行計画に比べて桁違いに多い。

著しい貧困にある人口が1990年比で半減するなど、00年に採択された現行目標はいくつかの項目を達成した。しかし、この間に実現した途上国の経済水準の底上げや、経済のグローバル化によって課題は多様化し、途上国だけの対処ではすまなくなっている。

今後も地球環境や社会と調和した成長を実現するには、すべての国がこうした課題に向き合わねばならないのは当然と言えよう。

途上国開発は従来、豊かな先進国が政府開発援助(ODA)で支援することに主眼が置かれてきた。だが、経済発展に伴って途上国側が求めているのは雇用を生み、産業を興すパートナーである。

アフリカ向けの直接投資額は00年代半ばに、ODAの合計を上回った。援助から貿易・投資への変化ははっきりしている。途上国の自律的な成長を促す民間部門の役割が重要だ。各国政府には企業や非政府組織(NGO)の活動を後押しする投資環境や貿易のルールを整えることが求められる。

もちろん、まだ多くの貧困や飢餓に直面する人々がいる。ODAの役割が失われるわけではない。ODAと貿易・投資の効果的な組み合わせを考えることが大事だ。

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