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一元化で年金の基盤を堅固に

公務員などが加入していた共済年金制度が10月から廃止され、厚生年金に一本化される。官民格差の是正が主な狙いだ。年金制度はより大きな単位にした方が環境変化の影響も受けにくい。これを機に厚生年金の安定に関係者は全力を尽くしてほしい。

これまでは同じ給与所得者であっても、民間企業の会社員は厚生年金、公務員や私立学校の教職員は共済年金という別の公的年金に加入していた。現状では共済年金の方が保険料率が低く、給付も職域加算という分だけ厚生年金より手厚いなどの格差がある。

2012年に成立した被用者年金一元化法の施行によって、今後は公務員も私学教職員も厚生年金に加入する。共済年金に加入していた人の保険料率は段階的に引き上げられて厚生年金と同じになる。職域加算部分も廃止される。

職域加算に代わって、民間の企業年金に相当する新たな公務員の上乗せ年金制度が導入される。ただ、単純な上乗せでは格差が残るので、公務員の退職手当を引き下げたうえで新制度を導入する。このほか、遺族年金の支給対象など制度間で違いがあった点は、原則的に厚生年金の基準でそろえる。

しかし、すべてが一本化されるわけではない。共済組合などの事務組織は温存され、保険料徴収や年金給付、積立金運用などを担うという。ここに無駄や非効率な面は残らないだろうか。

厚生年金はこれまで旧国鉄職員が加入したJR共済年金などを統合してきた。いずれも加入者の減少で財政が大幅に悪化した制度の救済だった。政府はかつて「1995年をめどに一元化を完了する」と閣議決定していたが、実際には行き詰まった制度をそのたびに統合するにとどまっていた。

これらに比べれば今回の公務員の共済年金などはまだ余裕がある。少子高齢化で厚生年金の財政も厳しい。制度ごとの利害にとらわれず、組織の効率化なども進め、統合のメリットが最大限に発揮できるようにすべきだ。

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