多品種少量生産の経済へ ネットと現実空間、融合の先 (三淵啓自)

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2015/9/27 12:00
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情報空間と現実空間の融合は着実に進んでいる。この2つの距離を近づけたコンシューマーサービスとして歴史が一番古いのが、電子商取引(EC)である。情報空間での作業により、物が配送されて現実空間に作用するからだ。

1994年に米国では複数のECサイトがスタート。アマゾンもその1つだった。当初、日本ではクレジットカードが普及していなかったため、ECは成り立たないといわれていた。だが、代引き配送やコンビニ決済など、日本独自のシステムに支えられ日本最大のECサイトに成長した。

現在、楽天のようなモールの場合、出店費、月額運用費などが有料のケースが多いが、BASE(東京・渋谷)や「ストアーズ・ドット・ジェーピー」を手掛けるブラケット(同)など、個人でショップを無料で運用できるサービスが複数出てきて、競争は激化している。

そんな中、アマゾンは5月「Amazonログイン&ペイメント」を日本で開始した。アマゾンのIDで決済ができるサービスで、アマゾンに登録している人は、他社サイトでも情報を入力することなしに商品を購入できる。

販売側も自分のサイトに決済を埋め込むことができる。出品者と顧客の間でトラブルが生じた場合は購入代金を最高30万円まで保証するので、顧客は安心して買い物ができる。

楽天会員のIDで簡単に決済できる楽天ID決済や、Yahoo!ウォレットはポイントなどで顧客の囲い込みに力を入れており、今後の展開が気になる。ECサイトの決済サービスは一段と競争が激化している。

また、在庫があれば翌日や当日配送も当たり前になりつつあるが、米アマゾンは昨年12月にマンハッタンで高速配達サービス「Prime Now」を開始した。7月にはロンドンで、8月にはシアトルで始まった。

スマートフォン専用アプリで注文すると、2時間以内は無料で、7.99ドル払うと1時間以内に商品が手元に届く。近所のコンビニへちょっと買い物にいく行動がEC化されたといえる。人の購買行動がさらに情報化されたといっていい。

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