2019年9月21日(土)

ノルウェー・クローネ、原油安で下げ加速 追加利下げに注目
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2015/9/8付
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産油国ノルウェーの通貨クローネが下げ足を速めている。対ユーロでは8月下旬に1ユーロ=9.5クローネ台と昨年12月以来のクローネ安水準をつけた。原油価格が一時6年半ぶりの安値に下落し、北海産原油の輸出に経済を依存するノルウェー経済への影響を懸念した売り圧力が高まっている。

クローネは代表的な産油国通貨。中国の景気減速への懸念から原油安が進み、北海ブレント原油は8月下旬に一時1バレル42ドル台と2009年初め以来の安値をつけた。歩調を合わせる形でクローネ売りが加速した。

原油安は景況感に悪影響を及ぼしつつある。8月の製造業の購買担当者景気指数(PMI)は43.3と、6年ぶりの低水準に落ち込んだ。ノルウェー統計局は3日、石油関連産業の業況悪化で16年の失業率が4.6%と、11年ぶりの高水準に達すると予測した。北海ブレント原油も18年まで1バレル60ドル程度で低迷が続くとみており、当面は低成長を余儀なくされる見通しだ。

ノルウェー中央銀行は6月、国内経済の成長鈍化を受け政策金利を過去最低の年1.0%に引き下げた。オルセン総裁は当時、「秋にも再び利下げする可能性がある」と指摘していた。今月24日の金融政策決定会合で政策金利の引き下げに動くのかが注目点だ。

「原油安に伴う経済の減速が明らかになり、クローネの買い意欲は鈍い」(ノルウェー金融大手DNBマーケッツ)。中銀の緩和的な政策などを背景に当面はクローネは弱含みで推移するとみられる。もっとも、ノルウェーの経常黒字は大きく、原油安が一巡すれば長期的には緩やかな上昇に向かうとの見方も根強い。

(ロンドン=黄田和宏)

先週(8月31日~9月4日)の外国為替市場で主要25通貨のうち最も上昇したのは日本円。金融市場の混乱が続き低リスク通貨とされる円を買う動きが強まった。一方、ユーロは急落。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加緩和を排除しない考えを示したため。

[日本経済新聞夕刊9月8日付]

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