オルフェオ リチャード・パワーズ著 遺伝子に音楽組み込む作曲家

2015/9/7付
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日本経済新聞 朝刊
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不思議な小説である。ガラスの破片のように砕けて散乱しているストーリー。全編を通して、音楽史のありとあらゆる作曲家のあの曲やこの曲の描写が、何かにうなされているかのようにひたすら書き連ねられる。主人公はマッド・アーティストともいうべき前衛作曲家。どうやら彼は細菌の遺伝子に音楽を組み入れるという実験に憑(つ)かれた揚げ句、バイオテロの容疑で警察に追われる身となったらしい。

もちろん主人公が妄想してい…

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