日本も乗り遅れるな IoTの世界標準づくり
フィル・キーズ(米ブルーフィールドストラテジーズ アナリスト)

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2015/9/4 12:00
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IoT(インターネット・オブ・シングス=あらゆるモノをネットで結ぶ)というはやり言葉の定義は、汎用コンピューター(パソコンやスマートフォンなど)ではない装置にコンピューティングやインターネット接続機能を備えるというものだ。この幅広い定義のなかには、腕時計と自動車のようなまったく無関係の装置や業界も含んでしまう。これらを1つの「IoT市場」の傘下にまとめて話し合うのは市場を混乱させてしまうだろう。

カリフォルニア大学バークレー校在学中に交換留学で来日。日本のIT(情報技術)産業にも詳しく、技術誌やウェブサイトなどでジャーナリストとして活動。日本での勤務経験もある。

カリフォルニア大学バークレー校在学中に交換留学で来日。日本のIT(情報技術)産業にも詳しく、技術誌やウェブサイトなどでジャーナリストとして活動。日本での勤務経験もある。

IoTを本格的な市場にするのに不可欠なフレームワークや標準技術はそれほど発展していない。それは情報の漏洩を防ぐためのセキュリティー技術がそれほど成熟していないことにも表れている。IoTの装置に個人情報(プライバシー)を守るという信頼性がないと、消費者はIoT製品を購入することを避ける可能性が高い。それでは市場はいつまでたっても大きくならない。

米マイクロソフトや米シマンテック、米ベリサインなど米国の有力IT企業が参加している「オンライン・トラスト・アライアンス」という団体がある。この団体はオンラインのセキュリティーやプライバシー保護に取り組んでおり「インターネット・オブ・シングス・トラスト・フレームワーク」の初期版を公開した。

ただ、このフレームワークがまだ初期版であるということは、IoT製品にはセキュリティーやプライバシー保護の幅広い基準がまだ存在していないことを示している。消費者がIoT製品を購入する場合、どのメーカーの製品なのかをみてその信頼性を判断するしかないというのが実情だ。

IoT関連の技術標準もまだ未熟だ。IoT製品同士の互換性を実現させるため、様々な団体が活動している。ただ団体によって標準技術の完成度が異なっている。

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