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訪日客のトラブルをみんなで減らそう

日本を訪れる外国人の増加が続いている。今年上半期の訪日客は前年同期比46.0%増の914万人に達した。消費を通じた経済効果は大きい。一方で、ホテル不足や空港での混乱、マナーの食い違いなどトラブルが増えてきた。

一部の日本人や観光業者の間では外国人を疎む空気が広がりつつある。こうしたムードは旅行客にも伝わる。互いに反感を生むような観光振興は長続きしない。政府や企業は訪日者数など数字の上の実績を追うだけでなく、トラブルへの対策を急ぐべきだ。

一つは規制緩和だ。一般人が空き部屋をネットに登録し外国人などを泊める、新たなタイプの民泊が広がっている。既存の法律に沿っていたずらに厳しく取り締まるより、適切なルールを定めて普及を後押ししたい。

大型バスの需要も急増中だが、現在の免許制度ではバス会社ごとに営業できる地域が限られる。地域をまたいで運行できるようにすれば車両を有効活用できる。

空港では出入国の手続きや税関での待ち時間が減るよう、職員を増やす必要がある。地方の空港に機動的に派遣する仕組みも広げたい。国際会議の出席者などが迅速に手続きを終えられる「ファストレーン」の整備も必須だ。

最近、出発ぎりぎりまで買い物をする客のため飛行機の離陸が遅れる、という問題が増えている。事前の注意など上手なやり方を全国の空港で共有してはどうか。

一部の大型小売店では大量に免税品を買う客でレジが混雑している。これはIT(情報技術)の活用で処理時間を短縮できよう。

宿泊先や訪問先でのマナー向上も課題だ。高度成長期に日本人の海外団体旅行が増えたときは、事前の説明会や同行添乗員などを通じ、バスルームの使い方やチップなどのマナーを丁寧に説明した旅行会社があった。

日本の旅行会社が持つこうしたノウハウを、海外の旅行会社にも伝えていく機会があっていいのではないか。政府が仲立ちするのも一案だろう。健全な旅行文化の伝達と育成は、それぞれの国で国内旅行の質を向上させる効果も期待できるはずだ。

マナー問題の背景には、海外旅行に慣れていないアジア系の団体客に対応できる通訳ガイドの不足もある。生活習慣の違いを各国の言葉で指導できる簡易なガイド資格の創設を検討すべきだ。

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