海外商品、低コストで分散投資 NISA活用も目立つ
ETF番付
海外の主な株価指数や債券の指数に連動した値動きをする上場投資信託(ETF)に投資する機会が広がっている。国内の証券会社で取り扱う本数が増え、海外市場に上場するETFでも手軽に投資できるようになってきたためだ。保有コストが低いETFを通じて分散投資する個人投資家が増えているようだ。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券のネット証券大手3社に預かり資産のうち残高の多い海外ETFを聞き取り調査した。7月17日時点の残高は合計1686億円で、1年間で33%増えた。長期投資を見据え、自ら複数のETFを組み合わせて運用する個人が増えている。最近は「少額投資非課税制度(NISA)を通じた投資も目立つ」(マネックス)という。

残高が最も多かったのは、世界全域の株式にバランスよく投資するタイプのETFだった。米大手運用会社バンガードの「トータル・ワールド・ストック」は、世界の先進国、新興国の銘柄で構成するFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスという株価指数に連動する。同指数の投資先は6月末で46カ国7268銘柄という。1本で全世界の主要な銘柄に投資したのと同じ運用成績を得られるのと、運用管理費用も年間約0.17%と低い。ニューヨーク証券取引所に上場し、ETFの純資産残高は約44億ドル。

2位の「FTSE・エマージング・マーケッツ」は中国、インドなど新興国株に投資するFTSEエマージング・インデックスという指数に連動する。
4位の米ブラックロックの「MSCIコクサイ」は日本を除く先進国株で構成する株価指数に連動する。海外の主要株に投資したいという個人のニーズを捉えた。
債券の指数に連動するETFでは、ブラックロックの「米ドル建て投資適格社債」が12位に入った。米ゼネラル・エレクトリック(GE)など格付けが高いドル建て社債で構成する債券の指数に連動する。

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