カービュー、SNS・中古車仲介充実

2015/7/25 12:00
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車関連の総合サイトを運営するカービュー(東京・港)が再成長に向けて改革を急いでいる。情報サイトや交流サイト(SNS)での機能を充実させるほか、海外への中古車仲介のスマートフォン(スマホ)用アプリを刷新した。3月にヤフーの完全子会社になったのを機にヤフーとの連携も深める。ネットオークション「ヤフオク!」で出品された車の輸出も検討する。

カービューの車関連の総合サイト「carview!」

カービューの車関連の総合サイト「carview!」

同社は購入する車を選ぶ場面では情報サイト「カービュー」と、中古車の輸出を支援する「トレードカービュー」、自動車専門のSNS「みんなのカーライフ」を手掛ける。自動車情報サイトを集客ツールに広告や手数料で稼ぐというビジネスモデル。収入を増やすために様々な集客策を打ち出している。

まず6月末にカービューを読んだ人が感想や意見を投稿できるようにした。コメントに返信したり、「そう思う」ボタンを押して共感を示すこともできる。「みんカラ」では昨秋からまとめサイトを始めた。「編集部まとめ」や「クルマいじり」「ドライブ」といった7つの領域を用意している。

3年前から利用者のリアルでの交流イベントも年に1回開催。人気は徐々に広がり、昨年山梨県の山中湖で開いたイベントには4000人が来場した。九州からの参加者もいた。ドワンゴのニコニコ超会議のようにリアルとのつながりを意識した試みで、他のSNSとの違いを出す。

このサイトは同社の「みんカラ+」と連動している。自動車や部品のメーカーや中古車販売会社が自社情報を掲載する企業ページを有料で設置できるサイト。みんカラ+での集客力が手数料収入にもつながってくる。同社がSNSに力を入れるのはこのためだ。

自動車関連のSNSや情報サイトでは圧倒的な人気を誇る同社だが、ネット上で情報が乱立する中で、さらなる集客力の向上には限界もある。今後再成長の柱となるのが海外事業だ。

海外に中古車を売りたい企業と、車を買いたいという企業とを仲介するトレードカービューには海外200以上の国から買い付けがある。とくに日本と同じ左側通行が多い東アフリカ諸国の需要が強い。同社自身は売らないが、トレードカービューを普及させるため、2013年1月にはケニアの首都ナイロビのオフィスビルの1フロアを借り、海外拠点も開いた。

さらにサービスを充実させるため、国内外の消費者が中古車情報を無料で検索できるようにした。国境を越えた取引ということもあり、買いたい車が決まった消費者からの希望で、実際の交渉を請け負うサービスも有料で提供している。

カービューは1996年にソフトバンクやマイクロソフトなどが共同出資で設立。売上高の4割を占める海外事業がけん引し、15年3月期の売上高は39億円(対前年同期比2.7%増)、営業利益は9億2500万円(同31%増)だった。

3月にヤフーの完全子会社となったことにより海外事業を強化する。「ヤフオク!」と、トレードカービューとの連携を模索。ヤフオクに出品されている中古車をトレードカービューを通じて輸出することを視野に入れている。

円安や丁寧な使い方から日本の中古車の輸出は足元で大きく伸びている。ヤフオク!との連携次第では再成長のエンジンとなりそうだ。(松本正伸)

[日経MJ2015年7月22日付]

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