春秋

2015/7/20付
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新国立競技場を巡るドタバタで、2020年の東京オリンピックのイメージが何だか悪くなった気もする。空気を変えようと、主催者は前向きな話題を繰り出したいところかもしれない。その一つが、近く決まる追加種目か。候補である8競技の中にサーフィンがある。

▼ここ数年、米ワシントン・ポストや英エコノミストなど有力紙誌がサーフィンの経済効果を説く記事を相次ぎ掲載した。世界のサーフィン人口は10年で3割増の3500万人。市場規模は米国だけで20億ドル超。自然保護と経済振興を両立できる、等々。サーフィン経済を意味するサーフォノミクスという新語もあるそうだ。

▼きょうは海の日。日本にもサーフィン愛好家は200万人いるとされ、海辺の自治体では観光や移住の目玉の一つだ。東京五輪での採用を願って、サーフィンに力を入れる20あまりの自治体が応援団を立ち上げた。事務局を置く千葉県一宮町は若者の移住が増え地価も上昇。サーファー専用の不動産会社も誕生したという。

▼応援団のなかには千葉県や宮崎県などの市町に交じり、福島県南相馬市の名がある。日本有数の波乗り場として地域おこしに成功しつつあった。東日本大震災による津波ですべてが中断したが、今も海のある街として未来を追う。サーフィンの五輪採用の行方はわからないが、こうした街々の挑みは実を結ぶよう祈りたい。

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