実はアナログ「LINEグルメ予約」 「人力」注力する選択重要に (徳力基彦)

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2015/7/12 12:00
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無料通話アプリLINEが新たに開始した「LINE グルメ予約」というサービスが、ウェブ上でちょっとした話題になった。同社が試験的に始めたもので、文字通り飲食店の予約をするためのアプリだ。

Sansanの名刺管理アプリ「Eight」は入力を手作業で行い、精度を高めている。

Sansanの名刺管理アプリ「Eight」は入力を手作業で行い、精度を高めている。

ただ、公開当初はアプリは限定公開で、利用するためにはアプリ上で利用申請をして利用開始が承認されるまで待たなければならなかった。現時点では誰でも登録して利用できるようになっているが、筆者が見た時には予約番号が1万番台で、その後しばらくは数万人にとどまっていた。

LINEの登録者は国内だけで5800万人以上ともいわれている。LINEにしては「LINE グルメ予約」はかなり小さい規模でスタートしたといえるだろう。それもそのはず、このサービスはユーザーがアプリで予約した内容を、LINEのオペレーターが電話やシステムで店に連絡し「人力」で予約するという実にアナログなサービスなのだ。

飲食店の予約システムは、大手チェーンを除くとほとんど普及していない。規模の小さな飲食店からすると、予約システムを利用するやり方を覚える余裕すらなく、ほとんどの店が電話での予約が中心になっている。

そこでLINEはLINE経由での飲食店予約を普及させるための最初の一歩として、あえて飲食店側の電話予約に対応するために、自ら人力で予約を仲介するという実験に踏み出したわけだ。

ウェブサービスにおいては、一見すると、全てを技術力で解決するのが王道に見える。だが、実際にはどこに「人力」を注力するかが差別化の重要なポイントになる。

成功事例がある。例えば、クラウド名刺管理サービス大手のSansan(東京・渋谷)はスキャナの自動認識の精度向上に頼るのではなく、あえて人力で名刺入力を代行している。これによりほぼ100%の入力精度を達成し、名刺管理サービス大手としての地位を確立した。

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