2018年11月21日(水)

ネオキャリアの「保育ひろば」好調 調整に専念、素早い採用

2015/6/27 6:30
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人材サービスのネオキャリア(東京・新宿)が手掛ける保育士・幼稚園教諭向けの求人サイト「保育ひろば」が好調だ。2014年1月のサービス開始以来、会員数を伸ばし続け年度内に5万人に達する見込み。強みは応募から採用決定まで約1週間という対応の早さ。地方から上京する保育士の支援サービスも始め、事業を拡大している。

電話カウンセリングの人員は充実(写真上)。サイトでは全国の保育士求人をカバーする(同下)

電話カウンセリングの人員は充実(写真上)。サイトでは全国の保育士求人をカバーする(同下)

「保育ひろば」では全国約4万件以上の保育園や幼稚園の求人情報を集約している。その数は業界で最多だ。「土日休み」「パート」「施設がキレイ」など細かな条件まで設定して検索。登録すると、電話でカウンセリングが受けられる。

求人先企業とのアポの日程調整や退職の交渉といった、働き手が「面倒くさい」と感じることをインターネットや電話で代行する。求人先からのサイトへの掲載料を収入源としているため、カウンセリングは無料。

さらに、紹介先で転職に成功した場合、2万円分のギフトカードをプレゼントする。転職時には新しい服を買うなど何かとお金がかかるもの。無料で就職先を見つけることができ、しかも「ギフトがもらえる」と、保育士志願者の間で口コミで広がった。

もっとも、一番の売りは応募から採用決定までの早さ。通常、求人サイトを運営する企業は、カウンセラーが利用者と直接面談する。意向を聞いた上で、求人先の企業との面談にも立ち会う。安心感はあるが、応募から求人先が決まるまで1カ月かかる場合が多い。

これに対し、同社では原則、面接には参加せず、日程だけ調整する。もともと医療や介護分野で就職支援を手掛けていた同社は「我々は就職支援のプロではあるが、保育の専門ではない」(保育ひろば事業部の小浜聖子マネージャー)。利用者の就職先がなかなか決まらないストレスをいち早く解消しようと、スピードを重視する。

社員100人体制で電話やネットでフォローする。保育サービスなど資格が必要な仕事では、どこで働いても勤務内容や賃金などに大差はない。求人の内容だけでは他社と差別化しにくいため、求職者の「希望を深掘りする聞き方をする」(小浜氏)。

たとえば給与は同じでも月ごとの基本給が高い方を重視するのか、あるいは年収を重視するのかで、紹介する職場が変わる。求職者自身も、「何を基準に選べばいいのか決まっていないことが多く」(小浜氏)、何度も話し合いを重ねて細かなニーズを引き出す。

昨年末からは、地方の保育士が首都圏の採用面接に行く時の交通費を一部負担するサービス「ちほいく」も開始した。都市部を中心に保育士不足が深刻だが、地域によって温度差がある。ネオキャリアは全国の求人情報をカバーしているという強みを生かし、仕事をしたい人と企業とを地域を越えてマッチングする。

現在、資格を持っているにもかかわらず、保育士として働いていない「潜在保育士」は60万人以上いるといわれる。潜在保育士の掘り起こしなど保育士の求人支援の需要は高い。15年度の売上高は14年度比4割増の250億円(介護の求人支援なども含む)を見込む。

今後はスマートフォン向けアプリを使い保育士が仕事の効率を高められるようにするなど、保育園への支援にも力を入れる。(上原翔大)

[日経MJ2015年6月24日付]

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