安保法案の修正協議をためらうな

2015/6/18付
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今国会で2回目の党首討論では、安全保障関連法案を巡り与野党が非難合戦を展開した。安保政策は国家の根幹をなす課題で、国論を二分するのは好ましくない。与野党の言い分には共通する部分もあり、接点は見つかるはずだ。各党は安保法案の修正協議をためらうべきでない。

岡田克也民主党代表「とても憲法に合致しているとはいえない」

安倍晋三首相「正当性、合法性には完全に確信を持っている」

両党首の論戦はとげとげしい雰囲気に終始した。言いたいことだけを一方的に話し、双方が「質問に答えていない」と相手を難詰するのは、見ていて気分のよいものではない。

集団的自衛権の限定解除はなぜ必要か。首相は「どの国も一国のみで自国を守ることはできない」と力説した。岡田氏は、政府が存立危機事態として例示するケースは個別的自衛権で対処できる、との立場から「集団的自衛権はいらない」と断じた。

この溝を埋めるのは難しい。安倍政権が進める安保政策の是非については、最後は次期衆院選で国民の審判を仰ぐしかあるまい。

とはいえ、与野党がオール・オア・ナッシングでぶつかり合ってよいのか。存立危機事態に至っていない状況への備えに関しては、野党も無策でよいとは思っていない。維新の党がまとめた領域警備法案はその1例である。

維新の松野頼久代表は党首討論で「修正協議に応じるつもりは全くない」と語った。党内に与党との協調を重視する勢力と野党結集を志向する勢力があり、うかつに動きにくいようだが、そうかたくなになる必要はない。

今国会の会期は24日で終わる。大幅な延長は不可避である。この機会に、のべ11本ある安保関連法案を仕分けしてはどうだろう。

与野党が共通の土俵にあがれるものは修正協議で中身を詰める。相いれないものは互いの違いを明確にする。わかりにくいとされる安保法案を有権者が理解するのに一助となろう。

参院の選挙制度改革を巡り4野党が作成した選挙区の合区を含む10増10減案について、首相は「取りまとめの努力に敬意を表する。傾聴に値する」と明言した。

自民党の参院執行部は都道府県単位の選挙区維持にこだわってきたが、勝負あり、である。一刻も早く同案を受け入れるべきだ。

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