2018年11月21日(水)

関西・伊丹の空港運営 オリックス「宮内流」の視界

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2015/6/13 6:30
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 オリックスと空港運営大手の仏バンシ・エアポートの企業連合が、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港の運営権を取得する見通しとなった。45年間という長い運営期間や、2兆円を超える取得総額に不動産や商社の大手が尻込みしたが、オリックス連合は5月に締め切られた1次入札で唯一、正式に手を挙げた。強気の背景には宮内義彦シニア・チェアマン(79)の積極姿勢があった。

■うちは西へ行く

「うちは仙台空港はやらない。西へ行くよ」。宮内氏は昨年12月、合計の旅客数が3500万人近くにのぼる両空港の運営に意欲を示した。コンセッションと呼ぶインフラ運営権の譲渡の大型案件だ。仙台空港と並んで昨年夏から具体的な入札手続きがスタートした。目指すは来年春の運営開始だ。

コンセッションはアベノミクスの成長戦略に位置づけられたが、関空・伊丹空港の入札プロセスは薄氷だった。宮内氏が西へ行くと言った昨年12月、三井不動産や東京急行電鉄など9社が応札に必要な事前審査を通過したが、今年5月の1次入札ではオリックス以外すべておりた。

国土交通省や国100%出資の新関西国際空港会社(大阪府泉佐野市)は45年間で総額2兆2千億円の負担という条件を示す。多くの企業で社内の意見がまとまらなかった。「航空市場は感染症やテロなど思いがけないリスクがある」「45年間もひとつの事業に責任を持つと約束するのは難しい」――。ある企業は仙台空港の運営権を100億円程度とみており、関空・伊丹は格段に規模が大きい。

宮内氏は揺れたオリックス社内を一蹴した。「宮内さんはオリックスを世界の企業へとステージアップさせたい思いが強い。コンセッションはその好機」。オリックス関係者はこう解説する。

宮内氏は1980年に社長に就任し2014年まで会長や最高経営責任者を務め、金融サービスなどで売上高約2兆1千億円、営業利益約2500億円(15年3月期)にまで成長させた。14年にシニア・チェアマンに退いたが「オリックスの長期の戦略をじっくり考える」と述べ、より成長させようとの意欲をのぞかせた。

コンセッションは国内で福岡空港や高松空港などが今後の候補に挙がっている。海外は日本よりも先行し、新興国も含めて世界で空港や道路、水道などでの導入が進んでいる。宮内氏には足元の日本での大型案件は大きな好機と映った。

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