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怠れぬMERSへの警戒

中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)と呼ばれる感染症が韓国で流行している。厚生労働省は韓国からの帰国者らの健康状態の監視も強めるよう検疫所に通知した。国内でも感染者が出る可能性を前提に、政府や医療機関はしっかりと備えを講じてもらいたい。

MERSは中東で流行する新しい感染症だ。韓国では中東から帰国した人から広がった。2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)と同じくコロナウイルスの仲間が病原体で、飛沫感染すると考えられる。ただSARSほど感染力は強くなく、人から人へ連鎖的に感染が広がるとはみられていない。

発熱やせき、下痢が主な症状で、多くは軽くて済むものの、高齢者や糖尿病の人は重症になりやすいことがわかっている。韓国や中東などでは亡くなった人もいる。

新しい病気であるため予防のためのワクチンや特効薬はない。

このため、早い段階で感染者を見つけて症状に応じて治療、感染がそれ以上広がらないようにすることがなにより大事だ。

厚生労働省は中東からの帰国者に対し、熱やせきの症状がある場合は空港などの検疫所で名乗り出るよう呼びかけてきた。これを韓国からの帰国者にも拡大した。またMERSが疑われる患者と接触した人は中東、韓国を問わず帰国時に申告を求める。

症状が出るまでの間に感染者が検疫を通り抜け、国内の医療機関でいきなり患者が見つかる事態も想定しうる。

厚労省は全国の自治体などに検査用試薬を配ってMERSかどうかを確認できる体制を整えたという。医療機関は疑いのある患者を見つけたら速やかに最寄りの保健所などに通報する必要がある。

韓国は初動のまずさから感染を広げてしまった。ただ二次感染は主に医療機関の中で起きており、市内観光などで感染する可能性は小さい。

新しい病気を怖がりすぎてはいけないが、甘くみるのも禁物だ。

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