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LINE元社長の起業 新しい動画広告に挑戦

C Channel代表取締役 森川亮氏

LINEの代表取締役を退任しました。退任することを決めてから何をしようかずっと考えていました。48歳になり今後の人生で悔いのない時間を過ごしたいと思い、当初留学することも想定して、英語能力テスト「TOEFL」の学校に通いました。

1989年筑波大卒。ソニーなどを経て2003年ハンゲームジャパン(現LINE=ライン)入社、07年社長。15年3月退任、4月C Channelを設立し、代表取締役に就任。

ただ実際に通ってみると、学校で過去の事を学ぶよりもビジネスの最前線にいたほうが成長するのに気が付きました。そして結果的に、今後の人生では日本のためにできること、やるべきことをやろうと決めました。

日本の課題である教育やヘルスケア、地方再生、エネルギーなどの分野でできれば起業したいと思っていました。調べてみると実際にビジネスとして軌道にのせるのはとても厳しい分野で、経験もないと難しいと判断しました。

これらの分野についてはこれを推進している人たちを応援しようと考え、エンジェル投資や社外役員などを始めました。

それでは自分ができることは何かと考えた時にテレビ局に勤務していた時の仲間や周りの起業家の人たちから助言されました。現状ではメディアの社会に対する影響が強く、これを変えたらもっと日本は元気になるのではないかといった内容でした。

私自身ももともとメディアでビジネスをしていたという経験もありました。まったく経験のない他の分野よりは貢献できるのではないかと考え、メディアの事業を起業する決心をしました。

ただそうはいってもどんなものをやるのかということについては、2014年末まで仲間と激しく真剣に議論してもまだ中身が決まっていませんでした。最終的には未来を作る若い人が活躍し輝けるメディアを作ろう、そしてそれを世界のブランドにしようと考えました。

今のサービスの原型である日本のファッションやヘアメイク、食、文化などをおしゃれにパッケージにして配信する動画メディアというところまでたどり着きました。

そこからは様々な海外や国内の事例を研究しました。ユーチューブの展開や動画メディアなど様々なビジネスモデルを見て検討し、現在のようなサービスに落とし込みました。最後まで迷ったのは一般ユーザーも参加するか、動画は縦か横かという部分です。

一般ユーザーの参加については、おそらくターゲットを10代に限定すれば広がったと思いますが、10代の動画になると、おもしろおかしいものが中心でアーカイブになりにくいという判断から中止しました。そして動画はゲームもスマートフォン(スマホ)になってから横から縦になったので縦長動画の時代が来るという判断から縦長動画にしました。

またユニクロのような製造から販売までを行うビジネスモデルで高品質なものを早く安く提供したいというコンセプトについては、モデルが自ら撮影しそれを編集するアプリも開発しました。それによって早くコストを下げて動画を量産することにも成功しました。

まだまだサービスを開始して間もないですが、注目を集め様々なところからモデルになりたいとか一緒に何かやりたいとか広告を出したいなどお問い合わせをいただいています。

当初考えていなかったこととしてはデジタルサイネージ(電子看板)に動画を提供することです。ちょうど縦長のモニターが増えている中で、配信する縦長動画がないということで無償で提供しています。

広告の問い合わせが思いのほか多く、ビジネスモデルを早期に立ち上げるということも想定外でした。新しい広告モデルを作りたいと思います。皆さん応援よろしくお願いします。

[日経産業新聞2015年6月4日付]

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