シリコンバレーはボランティア精神で助け合う世界
校條 浩(ハックベンチャーズ マネージング・パートナー)

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2015/6/5 6:30
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今春に安倍晋三首相がサンフランシスコ、シリコンバレーを訪れた。主な目的はイノベーション振興の視察であり、現地の日本人や日本に関係の深い実業家などが熱狂的に総理を迎えた。ホテルで晩さん会が催され、私のほかにも現地の知人、友人が多く招待され、その共通点に気がついた。それはコミュニティーに貢献する活動をしている人ということだ。自分の仕事や経験を生かしながら、直接の利益に関係なくボランティア活動を続けている。例えば、若い起業家へ助言し、日本からの訪問者にアドバイスし、日米のかけ橋として現地の米国人と交流イベントを催している。

めんじょう・ひろし 小西六写真工業で新事業開発に従事。BCGを経て1991年にシリコンバレーに移住。新事業コンサルティングを経て、日米のベンチャー企業に投資するVCを組成。

めんじょう・ひろし 小西六写真工業で新事業開発に従事。BCGを経て1991年にシリコンバレーに移住。新事業コンサルティングを経て、日米のベンチャー企業に投資するVCを組成。

晩さん会の司会は、現地で女性起業家を育成する日本人の女性だった。総理との朝食会を企画したのも、普段から惜しみなくコミュニティーに貢献しようとする日本人ビジネスマンだ。彼は、自分自身がベンチャー企業を立ち上げた時に日本人同士の交流がなかったことからネットワークを立ち上げ、最初の1年は専任で頑張った。今ではシリコンバレーの日本人コミュニティーで中心的な存在だ。

生き馬の目を抜くような厳しいシリコンバレーで生き抜く人たちは、実はコミュニティーに協力することで、逆にコミュニティーの一員として助けられている。米国人の私の仲間が始めたベンチャー・キャピタル(VC)は、現在米国の最も先端を行くネット系の起業家や投資家と広いネットワークを持っている。このVCの中心的人物はビッグデータの専門家だったが、ビッグデータの黎明(れいめい)期に多くのネット系の起業家たちに惜しみなく専門知識を提供してアドバイスしたことにより絶大な信頼を得た。

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校條浩さんの「新風 Slilicon Valley」

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