インテルも注目する自動運転車 文京区から世界へ

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2015/5/27付
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 未来のクルマの姿として有力視されている自動運転車。米グーグルや日産自動車など大手企業が開発に乗り出すなか、すでに公道での実験をしたベンチャー企業がある。ZMP(東京・文京)だ。米インテルやJVCケンウッド、コマツ、ソニーなど名だたる企業が出資する「モテモテ」ベンチャーの開発の実態に迫った。

千葉県成田市。成田空港の北東にある日本自動車大学校の1周約1.2キロメートルのテストコースではZMPの自動運転車「ロボカーHV」が実験を繰り返している。

「パソコンに経路を設定するだけで自動で速度を調整して走ります」。技術開発部の鈴木智広氏が座席に乗り込み、ノートパソコンを片手に走行を実演して見せた。

■障害物もよける

キーボードをたたくと、カーナビゲーションシステムのような画面に現在位置が表示され、コマンドに従って車が動き出す。ハンドルから手を離していても「クッ、クッ」と小刻みに動く。アクセルやブレーキペダルに足を置く必要もない。車はカーブを曲がり、障害物をよけてコースを時速20~30キロメートルで走る。

既存の車を使うため価格を抑えている(千葉県成田市)

既存の車を使うため価格を抑えている(千葉県成田市)

同乗してみると、加速やハンドルの切り方が急で体が横に振られる。「人間が運転するようなスムーズさにしていくのが課題だ」(鈴木氏)

ZMPの自動運転車はトヨタ自動車のプリウスをベースにした手作り。自動運転車では米グーグルのグーグルカーが知られており、価格は1億円近くするとの説もある。ZMPは既存の車を活用して2000万~3000万円に抑えている。

車には高性能の全地球測位システム(GPS)を搭載、傾きや加速度を測るセンサーも備えている。車の四隅から赤外線レーザーを発射、周囲の障害物を認識している。

車内には「CAN」と呼ばれるネットワークがある。ダッシュボード内にある検査用の端子にケーブルを差し込むと、速度やエンジン回転速度、ハンドルの切り方などのデータがCANを通じて送られてくる。送られてきたデータをもとにパソコンが運転を指示する。

ZMPは1月から3月にかけて名古屋市の公道で6回程度、自動運転の実験をした。警察の許可を得てバス優先レーン2キロメートルを走った。レーザーに加えてカメラも搭載するなど自動運転の精度をより高め、時速50キロメートルでの走行に成功した。

「並んで走る車とガードレールの違いをセンサーで区別するなど、公道ならではの課題に対応したプログラムの修正ができた」(開発担当者)

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