イノベーションは「アイデアの衝突」増やすことから
伊佐山 元(WiL 共同創業者兼最高経営責任者)

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2015/5/17 12:00
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現職総理大臣初の公式訪問でシリコンバレーの日本人起業家コミュニティーは大いに盛り上がった。キーワードは「イノベーション」。私も15年近くシリコンバレー生活を続け、少しでも日本にこの「イノベーションの風」を伝えようと活動しているので、この訪問が日本全体のイノベーションへの興味と行動を促すことにつながることを期待している。

いさやま・げん 1997年東大法卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。2003年から米大手VCのDCM本社パートナー。13年8月、ベンチャー支援組織のWiL(ウィル)を設立。

いさやま・げん 1997年東大法卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。2003年から米大手VCのDCM本社パートナー。13年8月、ベンチャー支援組織のWiL(ウィル)を設立。

「イノベーション」という言葉は厄介だ。文字通りの意味は、新しい技術や考え方を取り入れることで、今までに無い新しい価値を生む行為を指す。「イノベーションが大切だ」と言われると、ふんふんと思ってしまう魔法の言葉だが、それだけで何かが変わるわけではない。いくら政府が主導となって、多くのファンドができたり規制緩和を行ったりしても、イノベーションが起こるわけではない。

シリコンバレーに事務所を構えたからといって、何か新しいことが起きるわけでも、良いことが待っているわけでもない。イノベーションは最終的には、新しい発想やアイデアを持つ人間同士が結びつき、それを行動に移し、多少の失敗を笑い飛ばす、個人のマインドセット(心のあり方)がすべてである。

では、どうすれば我々はイノベーションの担い手になり、社会にイノベーションを増やすことができるのだろうか? 私見ではあるが、私がシリコンバレーでの生活から学べるヒントはいくつかあると思っている。まず「アイデアの衝突の機会」を増やすことである。多くのイノベーションの研究家が指摘するように、イノベーションの始まりは往々にして、誰かの問題意識と、また違う誰かの問題意識やアイデアが「衝突する」ことで起こる。

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