2019年3月20日(水)

シンガポール・テレコム、米社を970億円で買収
サイバー攻撃対策サービス

2015/4/9付
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【シンガポール=谷繭子】東南アジア最大の通信会社であるシンガポール・テレコム(シングテル)は8日、サイバー攻撃対策サービスの米トラストウエーブ・ホールディングス(イリノイ州)を買収すると発表した。発行済み株式の98%を8億1千万米ドル(約970億円)で取得する。サイバー攻撃対策の分野で足場を広げ、最先端の技術と人材を手に入れる。

通信会社以外ではシングテルにとって過去最大の買収案件だ。残りの2%はトラストウエーブのロバート・マックーレン会長兼最高経営責任者(CEO)が持ち続ける。

トラストウエーブは法人顧客向けに、情報システムへの不正侵入や情報抜き取りなどの攻撃を防ぐマネージド・セキュリティー・サービス(MSS)を提供している。北米を中心に1万社を超える顧客を持つ。

「この買収は世界のサイバー・セキュリティー市場で商機をつかむための重要な一歩だ」とシングテルのチュア・ソックンCEOは記者会見で述べた。サイバー攻撃への対策が進む米国のノウハウを取り入れ、地盤のアジア太平洋地域での顧客拡大につなげる。

サイバー攻撃の手口は日ごとに変化し、最新の対策を持つ人材は世界的に不足している。買収はサイバー・セキュリティーの技術者などトラストウエーブが26カ国に抱える1200人の人材を取り込む狙いもある。

シングテルは近年、電話以外のネット関連事業に投資の軸足を移している。2012年の米アモビーをはじめ、相次ぎデジタル広告企業を買収した。サイバー・セキュリティー分野では14年、アカマイ・テクノロジーズ、ファイア・アイの米2社と事業提携した。

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