2019年2月19日(火)

仙台で始まる公営ガス争奪戦 17年に全面自由化
編集委員 松尾博文

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2015/4/11 6:30
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電力・ガスの自由化時代に、地域や業界の垣根を越えた競争はどこで始まるのか。需要が見込める首都圏ばかりでない。意外なところで戦端は開かれる。ガス市場改革が迫る公営ガス事業の民営化である。

仙台市の伊藤敬幹副市長は2月、市議会で同市が運営するガス事業について「民営化を含め検討を深める時期に来ている」と述べた。仙台市ガス局内には1日付で「事業改革調整室」を設置した。民営化の検討再開に向け一歩を踏み出す。

仙台市は2000年代後半に民営化を検討したことがある。東京ガス、東北電力、石油資源開発の3社連合を事業の譲渡先候補に選んで交渉を進めたが、08年のリーマン・ショックによる事業環境の悪化で中断した。

なぜ、再検討を始めるのか。「ガス市場改革で事業環境が大きく変わる」(仙台市ガス局の川口慶介事業改革調整室長)可能性があるからだ。17年にはガス小売りが全面自由化され、ガス会社の地域独占は撤廃される。

ただし、公営ガス事業の場合、国の規制がなくなっても、予算や料金の変更には議会の承認が必要だ。域外への供給やガス以外の事業進出にも制約がある。エネルギーの大競争時代を控え、「将来の姿について方向性を示す」(川口室長)必要に迫られている。

仙台市の選択をエネルギー各社が注視している。仙台市ガス局は周辺市町村を含め、約35万戸に供給する。需要家数で全国9位の規模を持つ最大の公営ガス事業者だ。ここに事業参画できれば東北に足場を築ける。

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