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少数者の人権を守る大切さ

東京都渋谷区で、同性のカップルを結婚に相当する関係と認めて「パートナーシップ証明書」を発行する条例が施行された。

これまで、同性愛者など性的な少数者はさまざまな偏見や差別にさらされてきた。同性カップルの権利を幅広く認めようというのは世界的な流れでもある。この条例を機に、他の自治体や国にも、性的少数者の人権を守るための施策が広がることを期待する。

条例では、お互いを後見人とする手続きなどをした20歳以上の同性カップルに、区が証明書を発行することをさだめた。一方で不動産業者や病院などに対して、証明書を持つカップルを夫婦と同じように扱うよう求めている。

同性のカップルは住居の賃貸契約を断られたり、入院時の面会を家族でないとして拒まれたりしてきた。こうした理不尽な差別をなくすのが狙いで、家族向け区営住宅にも入居できるようになる。

条例の趣旨に反する事業者は、勧告などを行ったうえ最終的に公表するとの規定も盛られた。

もとより、証明書に法的な効力はなく、結婚のように配偶者控除や相続などのルールに影響を及ぼすものではない。しかし、同性に恋愛感情を持ち、結果として同性でカップルをつくっても、その人権が他の人と同じように守られねばならないのは当然だろう。

証明書の交付を受けることで、同性カップルは自ら同性愛者であることを公表するかたちになる。それがあらたな偏見につながるようでは条例は逆効果だ。同性愛者が有形無形の不利益を被らないよう、社会全体で条例の趣旨を後押ししていってほしい。

先進国を中心に家族のあり方は多様化し、同性婚を認める国も増えている。国境を越えた人の移動が広がるいま、外国で結婚した同性カップルが日本にやってきて住むことも普通に起きる。

家族や結婚の形はどうあるべきなのか。日本でも避けて通れない議論が、渋谷区の条例をきっかけに深まることを望みたい。

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