2019年7月19日(金)

問題ある投稿、ぜひ報告を
笹本裕 ツイッタージャパン代表取締役

2015/4/4 7:00
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最近、「フェイスブック」と「ツイッター」の利用規約が変わったことはご存じでしょうか。いずれのサービスの場合も、特定の人物に対して、その人物が同意していない写真や動画を公開したり、しつこくメッセージを送ったり、罵倒したりするなど、他の人が嫌がることをしてはいけない、というものです。

タイ・バンコク生まれ。MTVジャパン社長兼最高経営責任者(CEO)、クリエイティブ・リンク設立者兼最高執行責任者(COO)などを経て14年2月から現職。

タイ・バンコク生まれ。MTVジャパン社長兼最高経営責任者(CEO)、クリエイティブ・リンク設立者兼最高執行責任者(COO)などを経て14年2月から現職。

「そんなあたりまえなことを…」と思われるかもしれません。たいていの人は、道ですれ違った初対面の方に突然失礼なことを言ったり、嫌がる相手に毎日付きまとったりすれば警察沙汰になってもおかしくない、と想像できるでしょう。

ですが、残念なことにインターネットに移動すると、この常識が変わってしまう人々がいます。会ったこともない方にいきなり失礼なコメントを送ったり、しつこくつきまとったり、場合によっては脅迫したりするケースもあります。

どのソーシャルメディアやメッセージアプリも安心して使っていただけるサービスの提供を最重要項目と考え、迷惑行為の駆逐に力を注いでいます。利用者には見えない裏側では、社内の技術やシステムに手を加えることはもちろん、できるだけ早く対処できるように担当部署の人数を増やしたり、情報共有も含めて外部の関係機関と積極的にコミュニケーションを持ったりするなど地道に活動しています。

皆さんの中には詐欺サイトに誘導するような迷惑メールを受け取られた方もいらっしゃるでしょう。この数カ月、ソーシャルメディアやメッセージアプリにおいても、さまざまな方法で怪しいサイトに誘導したり、あたかも友達のようなふりをして金銭を得ようとしたりするケースが目立ちました。

このような悪意ある業者は駆逐しても次々と新しい方法で挑んで来ますが、どのサービス提供社も技術と人力の両方を使って徹底的に対処しようと努力を続けています。もし疑わしいメッセージやツイートを見かけたらリンクをクリックせず、ぜひサービス提供会社まで報告ください。

この報告の方法も、ここ1年ほどの間に各社が改善している部分のひとつです。ツイッターの場合、これまではヘルプページを開いてもらい、そこから必要事項を送信してもらう方法でした。しかしヘルプページを開く手間が面倒なので、やり過ごす利用者も多いのが実態です。その結果、問題ツイートが存在し続け、悪意のあるユーザーには何も伝わらないことが多くありました。

この点を解決するために報告手段を簡易化しました。迷惑ツイート以外にも、個人情報を含むツイートや嫌がらせ行為、自傷行為や自殺を感じさせる場合など、問題があると思われる投稿をクリックしてメニューから選択するだけで、ツイッターへの報告が簡単にできるようにしました。

これはフェイスブックでも同様です。暴力を助長するようなものや、不快に感じる記事や画像などをポストから直接報告できる機能がついています。どちらも見た目はとても小さな機能ですが、問題のある投稿に少しでも早く対処しなくてはというサービス側の思いが込められています。

簡単に楽しく使えるソーシャルメディアやメッセージアプリは、友達同士の会話から政府の公式アナウンスまで、様々な目的で利用されています。一方で、利用者数が多くなるほど、考え方や常識が異なる人たちとの交流も増えます。

より多くの方々に快適に使っていただくためには、言論の自由やインターネットならではの壁のなさ、簡単さを生かしながらも、もっと細かい部分にも配慮していく必要があります。より便利で安心なサービスにするためにも運営企業へのご協力をお願いいたします。

〔日経産業新聞2015年4月2日付〕

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