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食品の機能性表示どう生かす

4月から食品表示のルールが新しくなる。最大の柱は「機能性表示食品」制度の導入だ。科学的根拠を国に届け出れば、事業者が自らの責任で、健康にどんな効果があるかをうたうことができる。

「すっきり」といったイメージではなく、「おなかの調子を整える」などの具体的な表示があれば、消費者が自分にあったものを選び、体調管理に生かすのに役立つだろう。生鮮食品も対象であり、市場の拡大への期待も高い。

ただ、新しい表示は国の事前審査を必要としない。消費者の信頼を得られる有効な制度に育てていくうえで、事業者の責任は重い。行政がきちんと監視をしていくことも欠かせない。

新しい表示制度は2013年、規制改革の一環として導入が決まった。先行する「特定保健用食品(トクホ)」は国の厳しい審査があり、事業者にとっては時間がかかり、費用負担も重かった。「栄養機能食品」の制度もあるが、表示できる成分や表現は限られる。

機能性表示食品では、事業者は販売の60日前までに消費者庁に届け出をすればよい。臨床試験の代わりに、過去の研究論文の分析を科学的根拠として使うこともでき、ハードルは低くなる。

届け出た内容は、販売前に消費者庁のホームページで公開され、多くの目にさらされる。事業者は、消費者に科学的根拠などを分かりやすく伝える工夫が要る。万一の健康被害に備えて、事業者が消費者からの相談、情報収集体制を整え、行政にすぐに届けられるようにすることも必須だ。

事前の審査はないとはいえ、何か問題があれば、行政による命令や指示などの対象となる。事後チェックの中核を担う消費者庁の役割も大きい。

あくまで健康の維持・増進のためのものであり、病気を治すものではない。事業者、行政ともに消費者に正しい理解を広めていきたい。消費者自身も、健康には運動など日々の生活習慣こそが大事であることを忘れてはならない。

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