なぜCTOは生え抜きより外様がいいのか
インテカー社長 斉藤ウィリアム浩幸

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2015/3/13 2:32
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イノベーティブな文化をもたらす優秀な最高技術責任者(CTO)を求める組織は、ポストにふさわしい人材を組織の外から獲得すべきです。

なぜ、「生え抜き」の人材を育成するという考え方が通用しないのか。その理由は3つあります。

ひとつめの理由は、組織にCTOに類する能力を持つ人材やチームがあらかじめ育成され、機能しているのであれば、わざわざポストを新設する必要がないからです。CTOに期待される役割は単なる新技術のキャッチアップだけではありません。組織が膠着した現状を打破するために変革を必要としているのであれば、従来のように「生え抜き」がゆっくり成長するのを待つ手法はいかにも悠長であり、危機意識がなさすぎです。

ふたつめの理由は、CTOには組織を横断する権力を集約させる必要があるからです。日本企業によくある失敗は技術チームを「部」「課」に昇格させて、それで終わりと安心してしまう体質です。ただ「IT(情報技術)にくわしい」社内の若手を抜てきしても、権限と実績が伴わなければ全体の変革は実現できません。

昔から存在している営業部や人事部の権力が勝っている状況を許せば、ぽっと出の技術部門がいかに効果的なソリューションを提案しても、結局は古いルールが優先されて変化の兆しも握りつぶされていくだけです。全社に横断する影響力が求められるCTOは、人間関係のしがらみから自由でなければなりません。

みっつめの理由は、イノベーションは狭い部屋の中では生まれないからです。同じメンバー、同じ会議室で何十時間も話し合っても現状を変えられなかったからこそ、組織はCTOという新たな可能性を模索したはずです。イノベーションとは、1+1を10にするアイデアです。しかし、同じ1を何回も組み合わせたところで、いつまでたっても10にはなりません。

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